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第一原発 燃料棒損傷進んだか

3月16日 4時41分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

冷却水の注入が進まず、燃料棒が露出した福島第一原子力発電所の3基の原子炉のうちの2基で、燃料棒の損傷が急速に進んでいるおそれがあることが分かりました。

東京電力は、福島第一原発の2基の原子炉で、冷却水の中に漏れ出した放射性物質の量を基に燃料棒全体のうちどれぐらいの範囲に小さな穴やひびなどができているかを推定し、15日に開かれた県の災害対策本部の会議で結果が示されました。それによりますと、損傷したおそれがある燃料棒の割合は、▽1号機では15日午後1時に43%だったのが、午後3時25分には70%に広がっていました。また、▽2号機でも14%から33%へと急速に増えたということです。これらの2基では、原子炉内の冷却水の水位が下がって燃料棒が露出し、内部に海水を注入する作業が続けられていますが、なかなか水位が回復せず、燃料棒が高温になって溶けているおそれがあると指摘されています。燃料棒の損傷が進みますと、放射性物質が外部に漏れ出しやすくなります。2基の原子炉内の圧力は下がる傾向にあるということで、東京電力では、今回のデータの推移を慎重に見守りながら、海水の注入を進めていくことにしています。