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3号機“格納容器から水蒸気か”

3月16日 11時44分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

枝野官房長官は、午前11時すぎに記者会見し、福島第一原子力発電所から白い煙が上がっていることについて、3号機の格納容器の一部から水蒸気が放出されている可能性が高いとみられ、正門付近の放射線の量が、一時、急激に上がったことを明らかにしました。

この中で、枝野官房長官は、福島第一原子力発電所から白い煙が上がっていることについて、「けさ8時半ごろから3号機で白煙が認識されており、現在、原因を調査中だ」と述べ、白煙は3号機から出ていることを明らかにしました。さらに、枝野長官は「正門付近の放射線量が、昨夜の一時期、1000マイクロシーベルト単位で、けさは600から800マイクロシーベルトくらいになったが、10時すぎごろから急激に上がったので、作業員を安全な地域に一時的に退避させている。ただ、10時54分現在、この放射線量の数値は下がっている」と述べました。そのうえで、枝野長官は、放射線の数値が急激に上がった原因について、「可能性としていちばん高いのは、2号機のように、格納容器の一部から水蒸気が放出されて、放射線を帯びた煙が出ているのではないか」と述べ、3号機の格納容器の一部から水蒸気が放出されている可能性が高いとみられることを明らかにしました。一方、枝野長官は、核燃料を保管するプールの温度が上がっている4号機について、「3号機が原因と思われる放射線濃度の上昇で、若干遅れることが想定されるが、使用済み燃料のプールに水を入れて冷却する準備を着々と進めている」と述べました。そして、4号機で16日朝に炎が上がったことが確認されたことに関連し、「現在、進めているのは、地上からの消火だ。上空から消火する場合は、一気に水を落とすのが基本になるようだ。上空からの消火で何か起きたときに、空中でヘリコプターをどのくらい安全に保てるのか、総合的に分析している」と述べました。さらに、枝野長官は、福島第一原子力発電所からの避難指示の範囲について、「あらゆるケースを想定し、どのような安全対策が必要かシミュレーションしているが、現時点での想定の範囲では、今の避難の範囲内で対応していけるのではないか」と述べ、現時点では範囲を拡大する必要はないという認識を示しました。