東京電力によると、福島第一原発の4号機で発生した火災は、すでに火が消えたということです。

 15日午前6時ごろ、発電所内で大きな爆発音が起こり、定期点検で停止していた4号機の原子炉建屋の5階屋根付近が損傷しました。それに続いて午前9時半過ぎ、同じ建屋の4階付近で出火が確認されました。災害応援に入った米軍などが消火にあたり、午後0時の時点で、すでに火は消えているということです。枝野官房長官は午後の記者会見で、福島第一原発の4号機の状況について、正門付近の放射線量が午後3時半現在で500マイクロシーベルト台まで下がってきていることを挙げて、「高い濃度の放射性物質が継続的に出ているわけではない可能性がある」と述べました。正門付近の放射線量は、午前9時時点で通常の日常生活で1年間に受ける量の1万1930マイクロシーベルトまで上昇していましたが、枝野長官はその後、下がっている状況だと説明しています。一方、東京電力は、福島第一原発3号機付近で、午前10時に1時間あたり400ミリシーベルトの放射線量を確認したことを明らかにしました。3号機の水素爆発で飛び散った建屋の残骸(ざんがい)などが原因の可能性が高いと発表しました。400ミリシーベルトという値は、原発で働く従業員が1年間に浴びることができる許容量の4倍といわれています。さらに、福島第一原発の正門付近で、午前9時に12マイクロシーベルトの放射線量が検出されたことも明らかにしました。また、爆発があった2号機の格納容器について、午後4時現在も気圧が大気と同じ状態で、「格納容器が破れた可能性が否定できない」としています。

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