大阪市生野区の高山玲子さん（７２）が自宅で殺害され、家の鍵などを奪われた事件で、強盗殺人などの容疑で逮捕された韓国籍の金井義明＝本名・全義明＝容疑者（２９）が勤務先をリストラされ、家賃の滞納を繰り返すなど金銭的に困っていたことが１２日、捜査関係者への取材で分かった。大阪府警は金目当ての犯行だったとみている。

　府警は同日、住居侵入と強盗殺人容疑で金井容疑者を大阪地検に送検した。

　捜査関係者らによると、金井容疑者は逮捕時、ほとんど現金を持っていなかった。平成２０年ごろから高山さんの自宅の北隣のマンションで家賃５万５千円の部屋を借りて住んでいたが、２１年春ごろから家賃の滞納が始まり、理由を「会社をリストラされて払えない」と説明していたという。

　家賃の支払いを督促されると、「何や」と開き直ったように怒鳴ることもあり、周囲に精神的に不安定な印象を与えていた。