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[政治]ニュース
【東日本大震災】「国民の負託に全力で尽くす」 史上最大規模の統合任務部隊ルポ
2011.3.15 02:08
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廊下を隔てると、窓のない「作戦室」があった。V字型に配された長机の中央に、東北方面隊管内の巨大な地図が置かれ、救助活動に当たる各部隊名の書かれた札が並べられていた。
統合任務部隊の編成式もこの作戦室で行われた。
「(自衛隊が)60年近い歴史を刻んできた中で、経験したことのない事態で奮起を願う」
北沢俊美防衛相が訓示すると、統合任務部隊指揮官に任命された君塚栄治陸将は「国民の負託に全力で尽くす」と誓った。列席したフィールド在日米軍司令官も「必要なことがあれば遠慮なく伝えてほしい」と協力を申し出た。
統合任務部隊の編成により、陸海空3自衛隊で個別に行われていた指揮系統が一元化され、東北方面総監がすべての派遣部隊を指揮することになる。
ただ災害派遣で初の編成で、派遣規模は10万人態勢まで引き上げる。米軍や各国の援助隊も続々と現地入りするなか、「通訳や移動手段の確保など調整内容は多岐にわたり、東北方面総監だけではパンクしてしまう」(自衛隊幹部)との懸念もある。このため統合幕僚監部が調整業務を支援する方針だ。
大震災で被害を受けた東北各地の住民たちを一人でも多く助け、復旧・復興につなげたい。隊員たちは各自衛隊の垣根を越え、一つの任務に集中していた。
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