東京電力の原発事故を受け、電力各社が原子力計画の見直しなどを迫られることは必至だ。関西電力は、東電の原発17基に対して、11基と少ないが、発電電力量に占める割合は48%で、原発依存度は国内の電力会社でもトップクラス。関電は今回の事故について「最悪の事故。重く受け止めている」としながらも、「現時点で影響の有無は答えられない」と述べるにとどまっている。現在、運転開始から40年を迎えた美浜原発1号機(福井県美浜町)の置き換えに向け地元との協議を進めているだけに影響が予想される。
09年12月、玄海原発(佐賀県玄海町)で国内初のプルサーマル発電の営業運転を始めた九州電力は「今後どんな影響を及ぼすか何とも言えない」と話す。先月末に原発増設を進める方針を発表したばかりの中部電力は「(事故は)想定以上」(水野明久社長)と警戒感を示した。四国電力も「安全対策を見直さなければならないかもしれない」と述べた。
毎日新聞 2011年3月14日 20時54分