福島県にある福島第一原子力発電所について、東京電力は、敷地周辺で測定した放射線量が、14日午前2時半ごろに国の基準を2か所で上回ったとして、原子力災害対策特別措置法に基づいて、国に対し「緊急事態」を知らせる、いわゆる「15条通報」を行いました。放射線量は、その後、国の基準を下回っているということです。
福島第一原子力発電所では、福島第一原発の敷地周辺のうち、▽正門付近で14日午前2時20分に751.2マイクロシーベルトを、▽また敷地の北側で午前2時40分に650マイクロシーベルトを観測しました。原子力災害対策特別措置法に基づいて、国に対し「緊急事態」を知らせる、いわゆる「15条通報」の基準は1時間に500マイクロシーベルトで、東京電力は午前5時前に国に対し「15条通報」を行いました。放射線量は、その後、▽正門付近では午前4時に10.1マイクロシーベルトに下がり、▽敷地の北側では午前5時に400マイクロシーベルトに下がり、いずれも基準を下回ったということです。福島第一原発で放射線量が国の基準を上回り、15条通報が行われたのは、12日午後4時すぎに1015マイクロシーベルを観測して以来、今回が4度目です。東京電力は「今回放射線量が上がった理由は分からない。爆発など目立った事故は起きていない」と話しています。