| 熱烈的中華飯店 オリジナルサウンドトラック |
Defstar Records
DFCL-1098
フジテレビで放送されたテレビドラマ「熱烈的中華飯店」のサウンドトラック。
ひょんなことから、豪華客船の中華レストラン「平平楼」の名物シェフ「食王」となってしまった主人公たち。
高級中華料理とはほとんど無縁だった彼らが、偶然(?)や情熱によって、すばらしい料理を生み出していくというストーリーです。
料理がテーマでありながら、ドラマの演出が劇画調で動きが多いというこもあり、音楽も非常に勢いのあるものになっています。また、胡弓や琵琶、中華琴といった中国の楽器もふんだんにフィーチャーされています。ただ、中国音楽一辺倒というわけではなく、ヒューマンドラマ部分は比較的スタンダードな音楽とすることにより、料理の部分に「中華」という概念をより引き立てることに成功しています。
まずは番組のメインテーマであるTrack1"金華菜胆鮑翅(フカヒレの頂湯スープ)〜奇跡への道"。きらびやかなファンファーレから始まり、流れるように進むメロディラインは、まさに中国4000年の食の歴史を具現化したものだと言えます(大袈裟?)。
Track2"它似蜜叉焼(はちみつ金色チャーシュー)〜愛情のスパイス"は、「さよなら、小津先生」の「希望を乗せた船」を彷彿とさせる、人の強さ、未来の明るさが伝わる壮大なストリングスサウンド。
番組ではゲスト(客)登場時に流れるTrack6"黒椒牛柳甫(牛ヒレ肉の黒胡椒風味)〜向かう人、向える人"。往年の大島さんのアニメ、ラジオドラマ作品を思い出させる、緊張感のあるマーチは番組中でも印象的に使われています。
おそらく番組中で最も多く流れたであろうTrack9"金■*2炸菜炒肉絲(牛細切り肉と椎茸の炒めもの)〜Cooking man"。中華風味を大袈裟に出したハイテンポのメロディは、一度聞いたら頭から離れられないでしょう。
中華琴の音色が美しいTrack11"蟹肉■*3燕窩(つばめの巣と蟹肉のとろみ煮込み)〜夢を追うは"シンプルな構成ながらも、中国の楽器、音階を使いこなす大島さんの幅広い知識が感じられる作品です。
サントラには収録されていませんが、番組中の効果音の多くに、中国楽器の生録音が使用されているのも面白い趣向でしょう。
最近の大島音楽では珍しい中国風音楽から、壮大でエモーショナルな泣かせる曲、軽妙なコミカルタッチの曲までを集めたその技巧・バリエーションはまさに「音楽の中華料理」と言えます。
このサントラを聞いた後は、思わず中華料理が食べたくなった、と感じた方がたくさんいたようです。私もサントラ購入後、餃子やラーメンの消費量が増えたように感じます(笑)。
*1 「折」の下に「虫」
*2 くさかんむりに「姑」
*3 ひへんに「曾」
*4 「保」のしたに「火」