事件【東日本大震災】原発「爆発」誰も説明できず 危機意識ない政府、東電2011.3.12 20:40

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【東日本大震災】
原発「爆発」誰も説明できず 危機意識ない政府、東電

2011.3.12 20:40
福島第1原発への政府対応について会見する枝野幸男官房長官=12日午後、首相官邸(栗橋隆悦撮影)

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福島第1原発への政府対応について会見する枝野幸男官房長官=12日午後、首相官邸(栗橋隆悦撮影)

 誰も説明できないのか-。東京電力福島第1原発1号機で12日午後3時36分ごろ、大きな爆発が起きた。東日本大震災と大津波に続き、原発の建屋の外壁が吹き飛ぶという前代未聞の事態。放射性物質漏えいは、人体への影響は。募る疑問に国、東電とも、何も答えぬまま時間だけが過ぎ、危機意識の欠如をうかがわせた。

 経済産業省原子力安全・保安院の中村幸一郎審議官らは爆発後、断続的に記者会見を開いたが、こわばった表情で「情報を収集しながら対策を検討したい」「詳細について確認中」と述べるだけ。

 周辺住民の生命を脅かしかねない事態にもかかわらず、何を聞かれても「情報がない。確認中だ」と繰り返した。業を煮やした記者が「最悪の事態を想定していないのではないか」と声を荒らげても、「最大限努力する」としか答えず、かみ合わないやりとりが続いた。

 これに先立ち記者会見した枝野幸男官房長官も同様に「しっかりと把握して対応したい」「住民の安全については万全を期す」と繰り返すのみ。「節電」「取材の安全性」などについて一方的に話しだし、肝心の爆発についてはほとんど答えずに会見を終えた。

 当事者の東電もまったく同じ対応。東京都千代田区の東電本店では、吉田薫広報部長らが記者会見を開き「ご心配をおかけして申し訳ありません」と謝罪したが、爆発の影響などを尋ねられても「しっかり評価しなければ分からない」と、踏み込んだ回答を避けた。

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福島第1原発への政府対応について会見する枝野幸男官房長官=12日午後、首相官邸(栗橋隆悦撮影)
東京電力福島第1原発1号機で爆発があったことについて、記者会見する原子力安全・保安院の中村幸一郎審議官=12日午後、経産省

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