SOCCER KINGコラム|サッカーキング放談

サッカー界から続々と届く日本へのエール、「君はひとりぼっちじゃない」

投稿日時:2011/03/12(土) 22:00rss


 3月11日、日本を襲った国内観測史上最大の大型地震。驚き、恐怖、疲労、落胆、そして悲しみに暮れる日本に向け、サッカー界からの“力強いエール”が続々と届いている。

 FIFAのゼップ・ブラッター会長は「日本で起こっている恐ろしい悲劇を知り、とても悲しんでいます。FIFAを代表して、サポートを広げたいと願っています。我々の考えが、犠牲者、負傷者および彼らの家族とともにあることをお伝えします」との声明を発表。FIFA全体として、日本をバックアップする姿勢を示した。

 ミラノからは、インテルとミランが日本の地震被災者に対するサポートをいち早く宣言。長友佑都の所属するインテルは、「日本人の勇気、そして団結力は素晴らしいものです。日本で厳しい状況に直面している人々に対し、励ましの言葉を送ります。日本人が示してくれた力強さ、そして、その大いなる知恵でこの困難な局面を乗り切ってくれるものと信じています」とのメッセージを公式サイト上で流し、迎えたブレシア戦では喪章をつけてのプレーを実行した。


 指揮官のレオナルドは、喪章をつけてブレシア戦に臨んだ経緯、そして日本への思いを次のように語っている。

「被害に見舞われた日本のみなさんとの団結や結束を表現するために、我々は喪章をつけてブレシア戦に臨むことを決意し、ブレシア側も我々の意向を快く受け入れてくれた。それは、とてもささやかな行為だし、問題の解決には結びつかないかもしれない。でも、我々はそうすべきであると判断したんだ」

「残念ながら、今の気持ちをうまく説明するための言葉が思い浮かんでこないが、私にとってとても身近で、とても大切な日本を襲った悲劇が一日も早く終息することを心より願っている」

 そして、昨シーズン、レオナルドが指揮を執ったミランは、トヨタカップとクラブ・ワールドカップで訪れた日本の思い出を記しながら、「我々は今の状況を深い悲しみとともに見守っています」という言葉を残している。

 カカ、ベッカム、デル・ピエロら多くのスター選手も次々に日本へのメッセージを発信し、「被災地のみんなへ、ガンバレ!! 一人でも多くの命が救われますように!!」と書かれたアンダーシャツを披露したケルンの槙野智章、自身のブログで「オランダでプレーするようになってから特に感じるようになった日本人だという誇り。そんな日本のために、同じ日本人として自分にも何かできることがないかよく考えてみます」と心境を表現したフィテッセの安田理大、ヴァンヌ戦で“被災地に捧げるゴール”をマークしたグルノーブルの松井大輔など、海外でプレーする日本人選手も思い思いの方法で日本の被災者を勇気づけた。

 そして、今回の震災を知り、いち早く日本へのエールを発信したリヴァプール。その「You’ll never walk alone(君はひとりぼっちじゃない)」というメッセージに象徴されるように、たくさんの人々が日本の被災者の状況を案じ、励まし、ともに戦おうとしている。

 サッカー界から続々と届く日本へのエール。その一つひとつのフレーズが、日本に勇気を与えてくれる。

■ゼップ・ブラッター(FIFA会長)
「日本で起こっている恐ろしい悲劇を知り、とても悲しんでいます。深く心配していることをお伝えしたい。FIFAを代表して、サポートを広げたいと願っています。我々の考えが、犠牲者、負傷者および彼らの家族とともにいることをお伝えします」

■インテル
「日本から伝えられる報道はとてもショッキングなものですが、日本人の勇気、そして団結力は素晴らしいものです。インテルは、日本で厳しい状況に直面している人々に対し、励ましの言葉を送ります。日本人が示してくれた力強さ、そして、その大いなる知恵でこの困難な局面を乗り切ってくれるものと信じています」

■レオナルド(インテル監督)
「被害に見舞われた日本のみなさんとの団結や結束を表現するために、我々は喪章をつけてブレシア戦に臨むことを決意し、ブレシア側も我々の意向を快く受け 入れてくれた。それは、とてもささやかな行為だし、問題の解決には結びつかないかもしれない。でも、我々はそうすべきであると判断したんだ。我々はよく、 サッカーが世界で最も重要なものであるかのような話をするけれど、今回のような悲劇、日本を襲った悲劇は、我々に現実の世界を、何が重要かを思い知らせ る。もしかすると、私は今日の試合で采配を誤ったかもしれない。だが、日本で起こったことを考えると、すべてがささいなことに思えてしまう……。残念なが ら、今の気持ちをうまく説明するための言葉が思い浮かんでこないが、私にとってとても身近で、とても大切な日本を襲った悲劇が一日も早く終息することを心 より願っている」

■ミラン
「ロッソネーロ(ミランの愛称)は、日本で起きた地震に対し、被災者の無事を祈るとともに、サポートを行いたいと考えています。1989年(のトヨタカップ)と2007年(のクラブ・ワールドカップで)に訪れた日本にはとても良い記憶があり、ミランは日本と素晴らしい関係性を築いています。我々は今の状況を深い悲しみとともに見守っています」

■リヴァプール
「我々は日本の皆さんのご無事を祈っています。日本に住むすべてのリヴァプールファンと、地震で被災された方々に、心からのメッセージを送ります。YNWA(You’ll never walk alone=君はひとりぼっちじゃない)」

■アレッサンドロ・デル・ピエロ(ユヴェントス)
「日本のことはよく知っているし、日本、そしていつも暖かく接してくれる日本の人々とは、いろんな理由から関わりがあります。今日起こったこの惨事には、 正直、とても衝撃を受けました。日本国民のみなさん、そして今この瞬間に苦しんでいるすべての人に心からエールを送ります」

■アレックス・ファーガソン(マンチェスター・ユナイテッド監督)
「マンチェスター・ユナイテッドは、日本で地震の被害に遭われた方のご無事を心よりお祈りします。マンチェスター・ユナイテッドの全メンバーが、今回の件にショックを受け、深く悲しんでいます。我々はすべての被災者の方のご無事を願い続けます」

■デイヴィッド・ベッカム(LAギャラクシー)
「日本でのニュースを見たよ。日本が大好きだし、素晴らしい人々がいる。被災者の無事を心から祈ります」

■カカ(レアル・マドリード)
「日本の地震と津波の映像を見たよ。悲しい」

■セルヒオ・アグエロ(アトレティコ・マドリー)
「日本で起こった津波の映像を見てとても驚いている。僕からも被災者に向けて団結の気持ちを送るよ」

■ジャック・ウィルシャー(アーセナル)
「日本での地震はまさに悲劇だ。悲劇の時間が一刻も早く終わることを祈っている」

■アンドレイ・アルシャヴィン(アーセナル)
「頑張れ日本!みんなの無事を祈っているよ」

■セスク・ファブレガス(アーセナル)
「日本と被災者の皆さん全ての人のご無事を祈ります」

■リオ・ファーディナンド(マンチェスター・ユナイテッド)
「日本のみんなが心配だ。世界中が自然災害の威力に驚き、痛みを感じているよ」

■ジュゼッペ・ロッシ(ビジャレアル)
「津波が飛行機並に速く襲ってくる動画を見た。これは信じられない。本当に悲しいね」

■槙野智章(ケルン)
「日本の皆さん!! 俺は今から試合です。今出来る事は励ます事と、そして、プレーで皆さんに勇気を与える事。出場がある限り皆さんの為に精一杯戦ってきます。ドイツから日本の皆さんにエールを送ります」

■細貝萌(アウクスブルク)
「すぐに家族からの連絡を受けて、このことを知り、被害の大きさと被災者の方が多く出ていることに驚き、すごく心が苦しい思いです。被害を受けて寒い夜を過ごした方々や、ご家族や友人で被害を受け、とても悲しい思いをされている方々のことを考えると本当に心が苦しいです。僕もみなさんと一緒に力を合わせ、何かできることを全力でやりたいと思っているし、みなさんに少しでも元気を与えられるようなプレーをしていきたいと思います」

■安田理大(フィテッセ)
「とにかく被災された方々の安否がすごく心配です。二次災害が起きたり余震がまだ続いたり、その他にも不自由なことがたくさんあると思いますが、皆さんの無事と少しでも早いライフラインの復旧を心から願っています。オランダでプレーするようになってから特に感じるようになった日本人だという誇り。そんな日本のために、同じ日本人として自分にも何かできることがないかよく考えてみます」

■松井大輔(グルノーブル)
「みんなの安否が心配になり電話するも繋がらない。今自分にできる事は?祈るだけなのか。そして自分は、今日は試合。勝つことそして自分がゴールする事で被災地へ捧げるゴールにしたかった。これは試合前から考えていたゴール。これが地震の終わりを告げることを祈っている。今、被災地、被災者の方々に何かできないか?日本のみんな、自分に何かできないか考えよう。みんなが少しでも元気になるように。少しの力が大きな物を動かすと思う。これを読んでくれた人、一緒に何かを始めよう!!!」

■吉田麻也(VVVフェンロ)
「僕の家族は地震から遠い場所に住んでいるのですが、ボビー(カレン・ロバート)の親戚は被災地から近かった。とても酷い状況だけど、その地域の人たちは、地震の多い地域なので対処法を良く分かっていると思う。無事でいて欲しい」

■森本貴幸(カターニア)
「僕の母国を襲い、そして多くの人の命を奪った大きな地震に心を強く痛めている」

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【浅野祐介@asasukeno】1976年生まれ。ストリートファッション誌の編集を5年。その後、『WORLD SOCCER KING』の副編集長を経て、『SOCCER KING(twitterアカウントはSoccerKingJP)』の編集長に就任。

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