脳梗塞は時間との闘いです。
脳卒中とは?
脳卒中について知りましょう
「脳卒中」にはいくつかの種類がありますが、大きくは脳の血管がつまる「脳梗塞(のうこうそく)」と、脳の血管が破れて出血する「脳出血」や「くも膜下出血」に分けられます。
- 脳梗塞
- 脳の血管がつまったり、狭くなったりして血流が悪くなります。
- 脳血栓症
- 脳の比較的太い血管が動脈硬化によって狭くなり、さらに血のかたまりによってすこしずつつまります。あるいは高血圧が原因で脳の細い血管が変性して、血管がつまります。
- 脳塞栓症
- 脳の血管に、心臓などでできた血のかたまりが流れてきて血管をふさぎます。
- 一過性脳虚血発作
- 一時的に脳の血管がつまりますが、すぐに血流が再開します。脳梗塞の前ぶれとして現れることがあります。
- 脳出血
- 脳の中の細かい血管が破れて出血します。
- くも膜下出血
- 脳の表面の大きな血管にできたコブ(動脈りゅう)が破れてくも膜の下に出血します。
日本における脳卒中の現状と患者動向
- 脳卒中の患者数は現在約150万人といわれ、毎年25万人以上が新たに発症していると推測されています。
- 脳卒中は、がん、心臓病に次いで日本における死因の第3位となっています。
- 「寝たきりになる原因」の3割近くが脳卒中などの脳血管疾患です。(図)
- 全医療費の1割近くが脳卒中診療に費やされています。
- 高齢者の激増や、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病の増加により、脳卒中の患者は2020年には300万人を超すことが予想されています。
寝たきりになる原因
脳血管疾患(脳卒中など) | 27.7% |
---|---|
高齢による衰弱 | 16.1% |
骨折・転倒 | 11.8% |
痴呆 | 10.7% |
関節疾患(リウマチなど) | 10.4% |
パーキンソン病 | 6.6% |
心臓病 | 3.1% |
その他 | 13.6% |
平成13年国民生活基礎調査
脳血管障害患者数
脳卒中の患者のうち日本では4分の3を「脳梗塞」が占めています。
脳梗塞 | 112.9万人 |
---|---|
脳内出血 | 17万人 |
くも膜下出血 | 5.1万人 |
その他 | 13万人 |
平成11年度調査