資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡り、民主党元代表の小沢一郎被告(68)を政治資金規正法違反(虚偽記載)で強制起訴した検察官役の指定弁護士は7日、公判での立証予定内容を記した書面を東京地裁と弁護側に提出した。小沢元代表側の関係者によると、元秘書の衆院議員、石川知裕被告(37)=公判中=を証人申請しており、石川議員の捜査段階の供述を基に元代表の有罪立証を目指すとみられる。
指定弁護士は証拠163点を請求した。虚偽記載の動機については「土地購入の原資となった小沢元代表の手持ち資金4億円は、資産等報告書に記載がないため、表に出るとまずいと考えた」と主張しているという。
一方、書面では中堅ゼネコン「水谷建設」(三重県桑名市)幹部から元代表側に渡った疑いがある裏金1億円には触れられておらず、立証対象とならなかった。【和田武士】
毎日新聞 2011年3月8日 東京朝刊