枝野官房長官は記者会見で、辞任した前原外務大臣の後任の新しい外務大臣に、松本剛明外務副大臣を9日付けで起用することを発表しました。
在日外国人から違法な政治献金を受け取っていた問題で前原外務大臣が辞任したことを受けて、菅総理大臣は後任の外務大臣の人選を進め、8日夜、松本外務副大臣を昇格させることを内定しました。そして、枝野官房長官は9日午前の記者会見で、松本外務副大臣を9日付けで新しい外務大臣に起用することを正式に発表しました。これについて、枝野長官は「松本外務副大臣の能力や見識、また外交の継続性ということで、幾つかの重要案件について副大臣として関わってこられたことから、菅総理大臣が判断されたのだと理解している」と述べました。そのうえで枝野長官は「松本副大臣は野党時代、民主党の政策調査会長も務め、政策全般に明るく、特に外交・安全保障政策については従来から関心を持ってやってこられており、優れた能力を持っている方だ」と述べました。一方、外務大臣に内定した松本外務副大臣は、午前中、参議院予算委員会で答弁に立ちました。この中で、松本副大臣は、政府が輸出拡大を目標に掲げている、高速鉄道や原子力発電所といったインフラ事業に関連して、「前原・前外務大臣の下で、インフラ事業の輸出に一丸となって尽力してきた。今後、新しい外務大臣が決まるが、その体制でも、これまでの方針の下で、日本のためになる外交の1つとして前進されると期待している」と述べ、前原・前大臣の外交政策を継続していく考えを示しました。