【タイ】8日夜、タイの政権与党、民主党が結党65年を記念した政治資金パーティーをバンコク都内のクイーン・シリキット・ナショナル・コンベンションセンターで開催した。
パーティーにはアピシット首相ら民主党幹部のほか、チャワラット内相、スワット元副首相といった連立パートナーの各党幹部、実業家ら2000人以上が詰めかけ、用意した212のテーブルが埋まった。収入は目標の6億バーツを上回り、7億バーツ(約19億円)以上に達したと報じられている。
アピシット首相は月内に予定されている内閣不信任案審議後の早い時期に下院解散総選挙に踏み切るとみられている。今回のパーティーは選挙資金の調達が狙いだが、一晩で巨額の資金が集まった背景には、次期総選挙で民主党が有利という見方が財界に広がったためとみられる。
〈民主党〉
1946年に設立されたタイで現存する最も古い政党。保守中道の王党派で、1990年代には当時党首だったチュワン・リークパイ現党顧問会長が2度首相を務め、政界をリードした。教育・所得水準が比較的高い南部とバンコクの中間層が支持基盤。2008年末、当時のタクシン派政権与党が憲法裁判所に解党されたことを受け、軍の後ろ盾を得てタクシン派の一部を取り込み、アピシット民主党党首を首相とする政権を発足させた。