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政党回帰 無所属減少続く 東北6県議選

 統一地方選で行われる東北6県議選(4月1日告示)は10日、投票まで1カ月となった。河北新報社の集計では、6県の立候補予定者は計418人。このうち無所属候補の割合は24.2%と、1995年以降で最低となる見通しだ。有権者の政党不信が高まり、無党派層が拡大する中、候補者は党派色を鮮明にする「逆転現象」が浮き彫りになっている。
 9日現在、無所属で立候補を予定するのは、政党の推薦、支持を得た候補も含め、6県で計101人。前回(2007年)を27人下回る。
 県別では青森が1人増の23人、岩手は9人減り7人、宮城は前回と同じ23人、秋田は7人減の21人、山形と福島はともに6人減で、それぞれ14人、13人となっている。
 過去の県議選と比較した無所属候補の推移と、立候補者総数に占める無所属の割合はグラフの通り。いずれも99年をピークに減少傾向にある。無所属候補の割合は99年に36.3%(178人)だったが、今回は25%を下回った。2007年の前回からも5.4ポイント低下した。
 2000年代に入り、「平成の大合併」に伴う選挙区数や定数の見直しが行われた。立候補者が全体的に激減した余波もあったとみられるが、今回はみんなの党や地域政党が参戦する影響もあり、政党公認への「回帰」が進んでいる。
 一方、有権者の政党離れは収束の見通しが立たない政治の混乱で加速している。共同通信社が2月に実施した電話世論調査によると、政党支持率は「支持政党なし」が35.0%に達し、民主党の20.9%、自民党の23.7%を大きく上回った。
 政党に対する有権者意識との逆転現象について、宮城県議選に自民党公認で立候補予定の現職候補は「政治が混迷している時だからこそ、旗印を鮮明にする政治家が信頼されると思う。無党派層にも浸透したいが、党派色を隠して票が欲しいだけと思われたくない」と明かす。
 同県議選で政党支援を受けない無所属の新人候補は「政党政治の国政と違い、地方議会は政党が政策を競い合う場ではない。有権者に政党不信があろうが無かろうが、議員は完全無所属であるべきだ」と主張している。


2011年03月10日木曜日


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