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2011統一選挙とうほく

断面 県議選(3)青森/知事選と連動 色濃く/自民、盤石体制へ圧勝狙う

<全面支援の姿勢>
 16選挙区の定数48に対し、68人が立候補を予定する。現有25議席で最大会派の自民党は、27人を公認、無所属4人を推薦し、全選挙区での議席獲得を狙う。現有11議席の民主党は公認11人、推薦2人。自民党が過半数を維持し、議席を上積みできるのか。各党は候補者を公認、推薦する6月の知事選との連動も強めながら、激しい前哨戦を繰り広げている。
 三戸選挙区(定数3)の自民党新人が2月末に三戸町で開いた総決起大会に、知事選で3選を目指す現職の三村申吾氏(54)が姿を見せた。三村氏は自民、公明両党から推薦を受ける。入り口で県議選の新人と一緒に来場者を出迎え、全面支援の姿勢をアピールした。
 この新人は初挑戦だった前回2007年、民主党候補に229票差で競り負けた。「知事の出身校(八戸高)関係者からも支援を受けられる。存在は心強い」と明かす。
 自民党は03、07年の知事選でも三村氏を推薦した。今回も「共闘」で県議選と知事選をともに圧勝に持ち込み、県政で盤石の体制を築く戦略だ。
 三村氏も県議選の各候補者の集会に顔を出したり、各陣営に「必勝」と記した紙を贈ったりと、余念がない。自民党県連会長の木村太郎氏は「県議選で勝利し、勢いを一丸となって知事選に向ける」と意気込む。

<公約集浸透図る>
 一方の民主党。県連が2月末に青森市で開いた政経セミナーで、民主党と国民新党の推薦で知事選に挑む県連幹事長の山内崇氏(55)がマイクを握り、気勢を上げた。「青森を変える気持ちで頑張る」。壇上には県議選の立候補予定者がずらりと並んだ。
 県連の危機感は強い。自民党を過半数割れに追い込むのが目標だが、候補者擁立が思うように進まず、政権の混迷で逆風が吹き付ける。非自民系の重鎮だった田名部匡省氏の政界引退も影を落とす。
 「厳しい戦いになる」(横山北斗県連代表)とも予想される中、県連は県議の集会などで、山内氏らが作成した県版マニフェスト(公約集)の浸透を図る。山内氏もこまめに顔を出し、党への支持獲得に懸命だ。
 知事選とセットで党勢拡大を狙うのは共産党も同じ。公認は青森、弘前、八戸3選挙区の計4人。知事選に党公認で出馬する党県委員会書記長の吉俣洋氏(37)と二人三脚でミニ集会を重ね、県政刷新を訴える。


2011年03月10日木曜日

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