東京都知事選(3月24日告示、4月10日投開票)で、民主党の独自候補擁立が困難になった。党都連幹部は候補擁立のメドが立たないとしたうえで「必ず独自候補を出さなければならないという状況ではない」と語った。11日に現職の石原慎太郎都知事が対応を正式に表明するのを待って対応を協議し、最終決定する。
菅直人首相の地元で独自候補見送りとなれば、菅政権のさらなる求心力低下を招きそうだ。
都知事選を巡って民主党は岡田克也幹事長が独自候補の擁立を表明。石井一選対委員長は9日夜、記者団に「政権政党としてこれでないといけないというやり方より一歩下がった立場から焦点を絞りたい」と語った。
同党は蓮舫行政刷新担当相や民間人などの擁立を検討したが、菅内閣の支持率が低迷する中、候補者調整が進まなかった。
ただ、党選対幹部は「独自候補擁立を完全にあきらめたわけではない」とも述べ、ギリギリまで努力する姿勢を示した。【野口武則】
毎日新聞 2011年3月10日 東京夕刊