広島県は、官民が連携し広島港(広島市南区)周辺のにぎわいづくりを考える検討委員会を17日に設置する。2011年度中にまちづくり計画を策定し、新たな商業施設の誘致や散策路の整備を目指す。
県や広島市、広島商工会議所、県旅客船協会の担当者や、大学教授、旅行業者、漁業者たち13人で構成。会合を3回程度開き、にぎわい創出の方法や官民の役割分担、実施スケジュールをまとめる。計画策定作業と並行し、事業も始める。
計画には、海岸沿いの未利用地への商業施設誘致のほか、広島港宇品旅客ターミナルの空きテナント解消策を盛り込むことを想定。途切れている海岸沿いの散策路などハード整備の方針も示す。旧陸軍桟橋跡といった地域の歴史資源や元宇品に残る天然林、点在する公園の活用も含め、一帯のまちづくりの方向性をうたう。
県は、広島港周辺の活性化を重点的に進めている。宇品海岸地区の県営倉庫5棟のうち3棟を民間に貸し、商業施設に転用。2棟は解体され、結婚式場が今秋オープンする。県港湾企画整備課は「観光客も住民も幅広く親しめる海の玄関口にしたい」としている。
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