遠忌法要まもなく 3本山、期間を長期分散化

 浄土宗の宗祖法然(800回忌)と浄土真宗の宗祖親鸞(750回忌)をしのぶ50年に一度の大法要「遠忌」がまもなく始まる。法要期間は異なるが、京都市内の代表的な3本山だけで全国から約80万人の信者が訪れ、団体参拝用バスは約1万2千台に上る見込み。

 東本願寺(真宗大谷派本山、下京区)の「御遠忌(ごえんき)」は、3~5月の19~28日の計30日間で54回の法要を営む。全国の門信徒の団体参拝は15万人、一般参拝を含めると3カ月間で計30万人。団体の貸し切りバスは約3800台を見込む。

 知恩院(浄土宗総本山、東山区)の「大遠忌(だいおんき)」は3月27日~4月25日の30日間連続で71回の法要を営む。「知恩院史上、最長の法要」という。期間中、約8万人が1600台のバスで訪れる。

 西本願寺(浄土真宗本願寺派本山、下京区)の「大遠忌(だいおんき)」は4~6月、9~11月、2012年1月の9~16日の計56日間で法要110回を営む。バス6500台で約40万人の団体参拝を見込む。

 半世紀前の遠忌法要と違い、今回の遠忌はどの本山も法要期間を長期分散化した「ロングラン法要」が特徴。西本願寺は、半世紀前の遠忌は25日間だったが、今回は2倍以上に増やした。橘正信総長(68)は「親鸞聖人にお出会いする機会を増やすため」と説明する。東西本願寺は、それぞれ御影堂を臨時に増床し、4千席を設けた。宗祖の遠忌法要では初めて、いす席での参拝となる。

 法然の命日は1月25日、親鸞の命日は、東本願寺は11月28日、西本願寺は新暦に置き換えて1月16日だが、暑さ寒さの厳しい時期を避け、先例に従って春から月命日を中心に営む。

【2011年03月10日 10時09分】