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絶対失敗しないエントリーシートを書くためのヒント

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  • 2011/03/08 21:03 更新
  • 3月に入って、いよいよ選考も本格化してきました。周りでも、エントリーシートの締め切りに追われているという声が多く聞かれる時期かと思います。そんな中で、時間に追われ、何となく納得がいかないままに初めに書きあげた文章を使い回してしまう方も多いのではないでしょうか。

    「学生時代に大した経験をしていない」「他の人と同じようなことしか書けない」「団体の中で特に役職についていなかったので書きにくい」といった悩みを持ちつつも、一度書いたものをどう改善すべきか分からず、ついそのまま提出してしまうこともあるかと思います。しかし、エントリーシートの時点でかなり切る企業も多く、ここで手を抜くのは危険です。

    そこで、今回は、一度書きあげたエントリーシートをより良いものにするためのヒントをご紹介します。

    「良い」エントリーシートにエピソードの奇抜さはいらない

    ここで言う「良い」の定義は、「よく考えられていてオリジナリティのある」、という意味です。企業の人事の方は、全部で何百、何千枚ものエントリーシートに目を通さなければなりません。そうなると、エピソードがよほど奇抜なもの以外は、その多くが「その他大勢」に分類されてしまいます。「その他大勢」のエントリーシートは、どれも似通っているため、評価の差もつけにくくなり、通過率も低くなってしまいます。この状態から脱却するために必要なのがオリジナリティです。ここで言うオリジナリティとは、エピソードの奇抜さとは全く別のものです。

    例えば、「積極的にチームをリードした」という文があったとします。これだと内容自体は良さそうですが、結局本人が何をしたのかが分からず、あまり印象に残りません。一方、「練習開始の1時間前から自主トレーニングをしようと呼びかけ、それがチームで定着した」という文があったとします。こちらは、伝わってくる本人のキャラクターは前の文とほぼ同じですが、より状況を想像しやすく、説得力があると思います。このように、「具体的でその人にしか書けない」というのが、今回目指すオリジナリティです。提出されたエントリーシートの中には、「積極的にチームをリードした」と書かれたものは沢山あると思います。しかし「練習開始の1時間前から…」と書かれたものは、恐らく1つしかないはずです。

    メディア業界などでは、多少エピソード自体の面白さを問われることもあるかもしれません。しかし、ほとんどの場合、一人一人の経験してきた異なった環境と、異なった考え方を、きちんと文字として書き込んでいけば、十分にオリジナリティで勝負できる文章になります。しかし先ほどの例のように、この「きちんと書き込む」という段階でつまずくと、全体としてぼやけた文章になってしまいます。そうならないために、何を意識すれば良いエントリーシートが書けるのか、悩みのタイプごとに考えていきたいと思います。

    1.ある程度良い経験をしているのに書けない

    これは例えば、体育会や練習の大変なサークルなどには所属していたけれども、特に役職にはついていなかった場合の悩みです。この場合必要なのは言わば「情景描写」です。所属していたグループの中で特に目立たなかったとしても、そのグループ自体が特殊なものであれば、そこを掘り下げてオリジナリティを出すことができます。先ほど挙げた体育会の例であれば、

    ・練習はどのくらいの頻度で行われているのか
    ・周りはどのような姿勢で活動に取り組んでいるのか
    ・どのようなプレッシャーがあるのか
    ・大会などでの成績はどの程度なのか
    ・その中で自分は何をしていたのか

    などのディテールをしっかり書くことが重要です。

    例を挙げますと、ただ単に「体育会でラクロスをやっていて、練習を通じて困難な中でも努力することを覚えた」と書くだけでは、せっかくの経験も「何となく大変そう」という印象だけで終わってしまうかもしれません。しかし、そこに

    「毎朝7時から練習があり、5キロ走ってから授業に出ていた。友人の半分ほどは1年で辞めてしまった」
    「関東地区2位のチームで、順位を落とすとOBに顔向けできないというプレッシャーもあった」
    「けれども、一度始めたことは最後までやり遂げたいと考えて練習を続け、ゴールキーパーを任された」

    などの情報が加わると、一気に説得力が増します。このような具体的な情報を、ある程度客観的に書くことで、たとえ特別な役職などについていなくとも、情景描写でオリジナリティを出すことができると思います。

    2.平凡な経験しかなく、面白いことが書けない

    よくあるテニスサークルに所属し、適度に練習をしてきたといった場合に多い悩みです。この場合必要なのは「こだわりの描写」です。所属していたグループにオリジナリティがなくとも、その中で自分なりに興味を持ち掘り下げた事柄があれば、そこから端を発した人間関係や思考に必然的なオリジナリティが生じます。先ほどの例であれば、所属グループについて規模などの最低限の情報を書いた上で、自身がこだわってきた事柄の描写に入ると良いでしょう。その時には、

    ・どのようなキッカケでそれに興味を持つようになったのか
    ・どのようにこだわったのか
    ・周囲の人間は、それにどう関わったのか
    ・その中で自分はどのように考え、行動していたのか
    ・そのこだわりは、周囲にどういう結果をもたらしたか

    などを書いていくことになります。この場合は、漠然としたものにならないように1つのエピソードに絞り、できるだけ具体的な状況や言葉も合わせて書いていくことがポイントだと思います。

    テニス経験が浅く、実力ではチームに貢献できないで悩んでいるA君を例に挙げてシミュレートしてみましょう。

    彼は「アドバイスがわかりやすい、と後輩に言われた」ことをキッカケにして、「アドバイザーとしての活動に注力する」と言うこだわりを持ちました。テニス雑誌を読んだり、先輩へ上達のコツをヒアリングした結果、まずはありがちなミスとその発生原因について、パターン分けして暗記することにしました。そうすることで、経験知を身に付けた上級者がするような指摘が初心者にも可能になるからです。次にそのパターンを元にして、練習中のプレイヤーにアドバイスを始めます。その時にも、誰彼構わずアドバイスするのではなく、対象は一人に絞って、その人のミスのクセやプレーの悩みなどをできるだけインプットしてからアドバイスするよう心掛けました。そうすることで、よりその人がしっくり来るような助言ができるからです。その人の特徴を掴んだらまた次の人に張り付いて、同じようにアドバイスを始め、スキルの習熟に努めました。その結果、一年後には重要な試合のアドバイザーを任せてもらうほどの信頼を得ることができました。

    このようにこだわりに焦点を絞って具体的に示すことで、十分に他の人との差別化がはかれると思います。

    そもそも本項2にあてはまる方はエピソードではどうしても1の人に見劣りしてしまうため、それ自体で勝負することは難しいです。ですから経験自体を語るのではなく、それを通して見える自分について語りましょう。こだわりにフォーカスするのも、貴方の特徴がより見えやすくなるからです。

    就職活動で良く言われることの一つとして、「学生の人柄が見えない」と言うものがあります。企業側も学生の能力や経験を採用の判断材料にしますが、職場の雰囲気とマッチするような人物特性というのも同じくらい重要視しています。そこに狙いを定めれば、たいした経験が無くとも響くエントリーシートをかけるのではないかと思います。

    おわりに

    いかがでしたでしょうか。ここでご紹介したヒントはあくまで一例ですが、やはり大切なのは「自分にとっては些細な行動や経験でも、そこには必ず何らかのオリジナリティがあり、それをいかにすくい上げるか」ではないかと思います。エントリーシートは、初めてその企業に自分を知ってもらえる大切な機会なので、ぜひ納得のいくまで向き合ってみてください。

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