2011年 3月 9日
REICを悪性中皮腫へ
がん細胞を死滅させる遺伝子、レイクを使った遺伝子治療です。岡山大学病院で9日、アスベストを原因に発症するとされる悪性胸膜中皮腫の患者に臨床研究を行うことが承認されました。これは9日開かれた岡山大学病院の審査委員会で承認されたものです。対象となる悪性胸膜中皮腫は今後、患者の増加が予想されていますが、現段階では有効性の高い治療法はないということです。計画では最大で30人の患者にレイクを投与し、安全面の確認や治療効果の分析を行います。レイクは元々、人間の正常な細胞がもっている遺伝子で、直接、がんの腫瘍部分に投与することでがん細胞だけを選び出して死滅させます。研究グループによると今月中に国に対して申請し、許可されれば来年度中の臨床研究開始を予定しています。研究グループではレイクを使った遺伝子治療の臨床研究を今年から前立腺がんの患者にも行っていて世界初の取り組みとして注目されています。

米軍機通過後に蔵が倒壊した問題で申し入れ
今月2日、津山市で空から爆音がしたあと住宅の蔵が倒壊し、アメリカ軍が飛行機2機が付近を飛んでいたのを認めた問題です。岡山市の市民団体が9日、岡山県に原因究明や再発防止を申し入れました。申し入れしたのは岡山県平和委員会のメンバー7人で、岡山県の佐藤兼郎危機管理監に申し入れ書を手渡しました。申し入れでは県に米軍機の飛行コースを明らかにし、蔵の倒壊との因果関係を明らかにすることや、県北一帯の爆音被害を調査して記録することなどを求めています。この問題は今月2日午後、津山市上田邑の住宅で、空から爆音が聞こえたあと蔵が倒壊したものです。当時、米軍機2機が津山市近辺を飛んでいたことが分かっていますが、米軍側は日米で合意している高さに従っていたとして飛行に問題が無かったとの認識を示しています。申し入れを受け佐藤危機管理監は「県民の生命、財産に関わる問題なので適切に対処したい」と話しています。

三豊総合病院の男性医師が個人情報紛失
観音寺市の三豊総合病院に勤務する男性医師が患者の名前や手術結果などの個人情報が入ったUSBメモリを紛失していたことが分かりました。個人情報を紛失したのは整形外科に勤務する32歳の男性医師です。三豊総合病院によりますと男性医師は先月5日、ポケットに入れて持ち歩いていた個人用のUSBメモリがなくなっているのに気付いたということです。USBメモリには2007年1月から去年7月までに脊椎の手術を受けた患者85人分の名前や手術結果などが記録されていました。これまでに情報流出などの被害は入っていないということです。病院は個人情報の院外への持ち出しを禁止していますが男性医師は学会の発表資料を作るため持ち出したということです。病院は男性医師を戒告の懲戒処分にし、全ての職員に情報管理の徹底を通知しました。

岡山県警に捜査3課発足
岡山県警は9日、窃盗事件を専門に捜査する捜査第3課とパトカーで街中を巡視する機動警ら隊を発足させました。発足式では岡山県警の篠原寛本部長が「ひったくりや住居侵入などの窃盗は強盗などに発展しやすく、各警察署と連携して成果をあげることを期待する」と訓示しました。岡山県の今年度の刑法犯の認知件数は約2万4000件でこのうちの約8割が窃盗です。捜査第3課は捜査第1課の窃盗事件を担当する部署を独立させたもので各警察署からの情報を一元化し捜査にあたります。また機動警ら隊はパトカーで街中を巡視し、事件の初動対応にあたります。捜査第3課と機動警ら隊には合わせて約80人が配属され捜査にあたります。

関西高校にセンバツ旗
今月23日開幕の春のセンバツ高校野球大会に出場する岡山市の関西高校に9日、センバツ旗が贈られました。授与式では関西高校のグラウンドに約900人の生徒が集まり桑原五郎校長から渡辺雄貴主将にセンバツ旗が手渡されました。そして、渡辺主将が「自分たちのため学校のために頑張ってきます」と決意を述べました。今月23日の開会式ではセンバツ旗を手にした渡辺主将を先頭に入場行進を行います。関西高校は今月18日に壮行式を行い19日に甲子園に向けて出発します。