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企業トップ宅襲撃:不審物を手りゅう弾と断定 福岡県警

西部ガス社長宅に置かれていた手りゅう弾のような不審物=福岡市中央区で2011年3月5日
西部ガス社長宅に置かれていた手りゅう弾のような不審物=福岡市中央区で2011年3月5日

 福岡市の企業トップ宅襲撃事件で福岡県警は9日、西部ガス社長宅玄関前で見つかったのは実物の手りゅう弾だったと断定した。同日の爆発実験で殺傷能力があることを確認した。県警は殺人未遂容疑も念頭に捜査している。

 手りゅう弾は直径約10センチ、長さ約15センチ。ロシア語のような文字が刻まれており、ロシア製か旧ソ連製とみられる。県警は爆発した火薬の成分や金属片の鑑定を急ぎ、爆発物で破壊された九州電力会長宅で回収した金属片などとも照合する方針。

 県警によると、手りゅう弾は5日昼過ぎ、福岡市中央区、西部ガス社長、田中優次さん(63)宅玄関前にあるのを家族が見つけた。近くに、起爆させる際に引き抜くピンのような金属片もあった。

 福岡市東区の九州電力会長、松尾新吾さん(72)宅では5日、車庫の一部が焦げたり破壊されたりしているのが見つかり、近くにピンのようなものも落ちていた。その後の県警の調べで、約20メートル離れた民家の窓まで金属片が飛散していたことも判明した。

 二つの事件現場近くの防犯カメラにはいずれも5日未明に不審なバイクが映っており、西部ガス社長宅のカメラにはバイクに乗った何者かが物を投げる姿が記録されていた。

 県警は両事件のうち九州電力会長宅事件に指定暴力団工藤会(本部・北九州市)が関与したとみて、7日に本部事務所や野村悟会長宅などを家宅捜索している。

毎日新聞 2011年3月9日 21時15分(最終更新 3月9日 23時37分)

 

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