高知市桂浜、竜馬の後ろで決着　発泡スチロール像問題

　高知市桂浜の坂本竜馬像の隣に発泡スチロール製の中岡慎太郎と武市半平太の像を並べる観光企画に「安っぽい」と反対意見が相次ぎ、設置が延期された問題で、観光団体などで構成する運営委員会は９日、スチロール像を約６メートル後方に設置することを決めた。

　今後「龍馬ふるさと博推進協議会」（会長尾崎正直知事）が正式決定する。除幕は２０日か２６日の見込みで５月３１日まで展示される。

　委員会では県が「孤高にたたずむ竜馬」を尊重し、２人の像を後方に設置する案を提示。「県外からは『一緒に見たい』との声が多く、集客力が期待できる」など賛成意見が大勢を占め、「桂浜を聖地とする熱烈なファンにも配慮されている」と了承された。

　計画では、２人の像は高さ約５メートルと竜馬像とほぼ同じサイズで、発泡スチロールやウレタンなどで制作。今月５日のふるさと博開催に合わせて並べる予定だったが、インターネットなどで「安易だ」「聖地を汚さないで」と抗議が相次いだため延期された。ふるさと博は来年３月まで開催される。