(cache) 日本が平和利用主導を 原子力白書の概要 - 47NEWS(よんななニュース)
  47NEWS >  共同ニュース  > 記事詳細
  •  ニュース詳細     
  • 日本が平和利用主導を 原子力白書の概要

     原子力発電の新規導入国の増加や核不拡散体制の重要性が高まる中、日本が原子力の平和利用を国際的に主導していくべきだとする、内閣府原子力委員会(近藤駿介委員長)の2010年版原子力白書の概要が8日、明らかになった。月内に閣議に報告される。

     最も重要なテーマに言及する第1章では、従来の白書にあった地球温暖化を受けた原発推進や、停滞する核燃料サイクルといった国内課題ではなく、国際社会で日本が取り組むべき課題を挙げた。

     国際社会は原子力発電の拡大と核不拡散という相反する問題を抱えており、「半世紀以上にわたり原子力の平和利用を進めてきた日本の実績を生かすことがこれまで以上に重要だ」と指摘した。核不拡散体制の国際的な枠組みづくりを主導し、すべての利用国がルールを守るよう働き掛けるべきだとしている。

     日本が昨年、ベトナムから原発2基の建設を事実上受注したことにも言及。相手国の平和利用の意思を確認することや、状況に応じて安全規制や事故時の損害賠償制度の整備を支援する必要性を強調した。相手国の国民生活を支える事業であることを認識し、官民が連携して役割を果たすべきだとしている。

     一方、高速増殖炉や核融合炉など新技術の開発での国際協力については、「競争すべきところと協調すべきところ」を見極めながら取り組むよう求めている。

      【共同通信】