警察配備のDNAキットが汚染 警察庁が使用中止を指示全国の警察に配備されているDNA採取キットの一部で、製造時に従業員のDNAが混入するなどの汚染が判明し、警察庁が使用中止を指示していたことが9日、分かった。容疑者特定や証拠として使われたケースはないという。 同庁によると、昨年12月下旬、科学警察研究所(科警研)が米国メーカー製のキットを実験したところ容器が汚染されている疑いが判明。このキットは昨年3月から導入され、約2万5千個が使われていたが、警察庁はメーカーに連絡するとともに全国に使用中止を指示した。 メーカーの調査で、従業員とみられる3種類のDNA型がキットに付着していた可能性が判明。警察庁によると、この3種類のDNA型が7個のキットから検出されたという。 同庁は「複数の人のDNA型を検出した場合は汚染と判断され、捜査資料になり得ない」と説明している。 各都道府県警は現在、別の会社が製造したキットを使用。同庁は問題のメーカーに全容解明を求めているが、改善が長引けば鑑定の遅れなど支障が出る可能性があるという。 【共同通信】
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