2012年秋に神戸市で稼働予定の次世代スパコン「京(けい)」は、1秒間に10の16乗回の計算をこなす世界最速水準の性能を持つ。国家プロジェクトとして、石川県かほく市の富士通ITプロダクツと理化学研究所が共同開発している。
その生産現場では徹底した合理化が図られ、設置における作業エラーや運送廃棄物の削減に取り組んでいるようだ。



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全国紙が伝えるところは次の通り

日経新聞より
石川発の次世代スパコン「京」、大量受注呼んだ生産進化
(日経電子版 2011/1/4 8:41)

 日本の将来の産業競争力を左右する次世代スーパーコンピューター「京」。国家プロジェクトとして、1秒間に10の16乗回の計算をこなす世界最速水準のスパコンが2012年に神戸市で稼働する。約800台の計算機の生産を一手にになうのが石川県かほく市の富士通ITプロダクツだ。

 世界のスパコン性能ランキング「TOP500」で中国のスパコンが初めてトップに躍り出て話題になったが、富士通と理化学研究所が共同開発した京は、この約5倍の速さで計算できる。

 現在、大手企業が導入している市販のスパコンで1日かかる計算は10秒で完了。産業界でより緻密(ちみつ)な設計シミュレーションが可能になるほか、学術研究では生命現象など未知の分野の探求に期待がかかる。

 年間のサーバー出荷台数が約3000台の富士通ITプロダクツにとって、同一仕様の計算機800台という京の受注は異例の規模。部品を供給する取引先を含めて生産の効率化を図るチャンスとみて、トヨタ自動車にならって進めてきたカンバン方式の生産をさらに進化させている。

 京の筐体(きょうたい)や電子部品などの取引先からは、1日4回の定時に翌日に必要な量だけを納入してもらう。部品在庫の削減は工場スペースの有効利用につながる。1階の荷受場を縮小し、京の最終の組み立てラインを設けた。

 一部の取引先からは部品の納入前に仕上がり寸法の実測データなどをオンラインで提供してもらい、不良品の発生リスクを把握。部品は荷受時の検査をなくし、生産ラインに直接、搬入されるものもある。同社が開発した専用治具を取引先に提供するなど部品メーカーから最終の組み立てラインまでの連携を強めた。

 大量受注のメリットを最大限に生かすため、取引先と同社工場を往復する折り畳み式の樹脂製の通い箱も新たに開発した。これで部品梱包の段ボールの廃棄量を1日当たり480キロ削減した。

 約4時間を要する最終の組み立てラインでは、作業員が腕に装着した小型端末でマニュアルを確認し、進ちょくを管理している。同社のベテラン社員と若手のプロジェクトチームで新たに開発したシステムだ。さらに、加速度センサーとウェブカメラを組み合わせて、作業員の動作から進ちょくを自動認識するシステムも検討している。

 高田正憲社長は「アイデアがどんどん出てきて、やってる本人たちもうれしくて仕方がないようだ」と京をきっかけとしたカイゼンの進化に手応えを感じている。サーバー業界はリーマン・ショックから完全には立ち直っていないが、高田社長は「中国では絶対にできないモノづくりをしている」と胸を張る。
―――以上


隣の石川ではこういう国家プロジェクトが進行中。
一方、福井ではどうか。
ちょっと考えて思いつくのは、高速増殖炉「もんじゅ」くらいか。

しかし次世代スパコンがIT技術革新に貢献するのと比べて、原子力開発は根幹に放射性廃棄物の問題を抱える以上、地元としても国家としても将来の発展に寄与しているという実感に乏しい。
少なくても筆者にはそう思える。

このあたり、福井はどういう展望を描くのか、今年の知事選ではそのあたりも議論されればと願う。


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◆関連サイト
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