「全日本」(21日、両国国技館)
2005年7月に急逝した橋本真也さんの長男で、ゼロワンの6日・両国国技館大会でプロレスラーとしてデビューした橋本大地(18)が、デビュー2戦目で全日本プロレスの社長エース・武藤敬司(48)と一騎打ちを行うことが8日、都内で発表された。大地は亡き父や蝶野正洋(47)と闘魂三銃士として一時代を築いた武藤に「勝ちたい」と、堂々宣戦布告した。
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大地は「(所属するゼロワンの看板を)僕が背負うのがいいのかどうかは分からないけど、背負うからには勝たないとダメでしょうね」と、小さめの声ながらも言い切った。デビュー2戦目のルーキーながら、父が旗揚げしたゼロワンの代表としての気概がまだ細い体にみなぎっていた。
蝶野と対戦した以上、いつかはもう1人の三銃士・武藤と対戦するのは必然だったが、自らの手で早々にその機会を引き寄せた。テレビ解説を務めた武藤に思わず「次はオレとだ!」と叫ばせたデビュー戦。PPV(ペイ・パー・ビュー)生中継のリング上で口にしてしまった以上、後戻りはできない。ただちに全日本側がゼロワンにオファーし、一騎打ちが電撃決定した。
自分が生まれる前からの、父の盟友とはいえ、デビュー2戦目でマット界一のスーパースターと、他団体のビッグマッチで一騎打ち。プレッシャーで押しつぶされそうになるのが当然だが、大地は「不安の方が大きい」と明かす一方で「もっと試合をしたいので、楽しみっていう気持ちもあります」と、ずぶとい顔もチラリ。
「(蝶野戦では)一番自信がある蹴りしか出なかった。今考えればとっさに出た蹴りだけど、気持ちをぶつけられたかな、というのはあります。同じようなものを武藤さんにもぶつけられれば」と、武藤戦でも破壊王子ぶりを発揮するつもり。「蝶野さんとの試合も勝ちたいという気持ちを持ってることは持ってました。2戦目も同じ。これから全部同じだと思います」と、父同様に覇道を歩むことを宣言した。
92年9月、93年9月、12月、95年5月、97年6月のIWGPヘビー級選手権試合、95年8月の第5回G1クライマックス優勝戦、03年2月の3冠ヘビー級選手権試合…タイトルマッチだけでも、橋本さんと武藤は多くの名勝負を残した。21日、その闘争史に新たなページが書き加えられる。
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