2008年12月23日
第214幕 超高給取りラミレスの超庶民的な金銭感覚
マニー・ラミレスがFA市場を賑わせている。そんな中、ヤンキースが4年1億ドル(約90億円)の条件で獲得に本腰を入れ始めているというニュースが伝わってきた。世界的に経済が落ち込んでいる状況下、先週はサバシア、バーネットの2投手に合計1億4350万ドル(約220億円)、今週またテシェイラに1億8000万ドル(約162億円)もの札びらを切ったヤンキースだけは不況知らずのようだ。
今季も贅沢税(課徴金)を課せられており、この制度が導入された2003年以来6年連続、総額150億円以上ものお金を機構に上納している。欲しいものには、金にいとめをつけない。贅沢税を支払ってでも…という金満球団だけに、高額な契約が予想されるラミレス獲得に関して、その動向は大いに注目される。
さて、その渦中のラミレスだが、メジャーデビューして以来これまでのサラリーを大雑把に計算すると、軽く1・5億ドルを超える大金を手にしている。そんな大金持ちの彼だが、金銭感覚はどうなってるの? というくらい、いたって庶民的な面に何度か遭遇し、そのギャップに唖然としたことがある。
数年前、レッドソックスのキャンプ地、フロリダ州のフォートマイヤーズのディスカウントショップで買い物をし、レジに並んでいると、その前にラミレスらしき人物が並んでいた。メジャーで5本の指に入る高給取りだけに、一瞬「人違いだ」と思ったら、向こうから「やあ! 君も買い物?」と手を振るではないか! その手には3足で9・99ドルの靴下の束を2つ持っていた。
さらに、キャンプ中、ホテルでは自炊で食事を済ませることが多いという話も聞き、「変人」と言われる所以は、そんなこんなも含めてのことかもしれないと思ったりした。もちろん、オフィシャルな時にはトータルコーディネイトでビシっと決め込んで来るが、普段は、色あせたクタクタのTシャツにジーンズなどという出で立ちが多く、一向に人目も気にすることはない。
決してブランドもので身を固めろというわけではないが、月給2億円近いサラリーを得ている選手が、何もディスカウントショップで1足300円の靴下をまとめ買いしなくてもいいのでは? と思うのは筆者だけだろうか。よしんばヤンキースとの間で、伝えられているような高額な契約がまとまったとしても、ラミレスの金銭感覚はこれまで同様、何ら変わることはない。それだけは断言できる。
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- 鉄矢多美子(てつや・たみこ)
- 福岡県に生まれる。成城大在学中から、硬式野球部のマネジャーを務めるかたわら、ウグイス嬢の道に。1977年にロッテ・オリオンズ球団(現在の千葉ロッテ・マリーンズ)に入社して、ウグイス嬢と広報担当を兼務。87年12月からフリーに。 野球のあるとこどこまでも、の精神で、日本国内はもとより、アメリカ大リーグをはじめ、キューバ、ドミニカ共和国、プエルトリコなどに足繁く通う。将来は野球をモチーフにした一大スペクタル小説を書くのが夢。著書は「サミー・ソーサ 心はいつもホームラン」(集英社インターナショナル)、「もっとカゲキにプロ野球」(講談社)、「素顔の野茂英雄」(小学館)、「熱球伝説」(岩波書店)。
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