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注目のキーワード「ワーク・ライフ・バランス」とは?

記事データベースを運営するある民間会社が発表した「2008年の注目キーワード10」、その中に「ワーク・ライフ・バランス」という言葉があります。
今、ひときわ注目されているこの「ワーク・ライフ・バランス」という考え方について、ご紹介します。

ご存知ですか?「ワーク・ライフ・バランス」

 「もっと子どもと触れ合う時間が欲しいのに、仕事が忙しくて時間が取れない」「親の介護を妻に任せっきりにしてしまって、申し訳ない」「自分のための時間をつくりたいのに、余裕がまったくない」働き盛りの人たちからよく聞かれる言葉です。そんな中、「ワーク・ライフ・バランス」という考え方が注目されています。「仕事と生活の調和」、文字どおり、仕事と生活の時間をバランスよく配分し、仕事上の責任を果たしつつも仕事以外の生活(家庭だけでなく、地域活動や個人の趣味なども含まれます)でやりたいことを実現させる、そのようなライフスタイルを築こうという考え方です。
 仕事も家庭も地域活動も、様々な人が携わることで、よりよい仕組みが生まれていきます。誰もがそれぞれの分野にバランスを取りつつ携わることができるような環境づくりが必要となってきます。
 多様な生き方を誰もが選択できる社会、それがワーク・ライフ・バランスの取れた社会であると言えます。

ワーク・ライフ・バランスが実現すると…

《個人は…》
 ワーク・ライフ・バランスが取れた生活を送っていると、その人の人生はより質の高い豊かなものになっていきます。生活に時間的なゆとりが生まれることで心身の健康が保たれ、多様な場面に接することで感性が高まり、視野も広がっていくからです。

《企業は…》
 企業等がワーク・ライフ・バランスを取りやすい職場環境(育児・介護休業制度や在宅勤務制度の導入、長時間労働の見直し等)を提供すると、社員の満足度が上がって就労意欲が向上すると同時に、優秀な人材が集まってくるようになります。一方でキャリアを積んだ人材を企業に留め続ける吸引力にもなります。更に、今まで様々な制約で働くことが出来なかった人の就職を促すことで、埋もれていた新たな人材を確保することもできるのです。
 また、職場環境改善のための様々な制度を導入することにより、必然的に業務全体の見直しが図られ、結果的により効率的な業務体制を築くことができます。
 つまり、ワーク・ライフ・バランスへの取り組みは、企業にとって新たな成長を図れるビジネス・チャンスとなりうるのです。

ワーク・ライフ・バランスが実現すると…

社会全体で動き出したワーク・ライフ・バランス実現への取り組み

 2007年12月、政府の中に設けられた官民トップ会議が、ワーク・ライフ・バランスを進めるため、「ワーク・ライフ・バランス憲章」と「行動指針」を定めました。このトップ会議には、有識者のほか労使の代表者なども参加しています。ワーク・ライフ・バランスの実現に向けた社会を挙げての取り組みがまさに始まった、と言うことができるでしょう。
 取り組みの基本的な理念を示す「憲章」と、国・自治体や企業などが取り組むべき施策を示す「行動指針」、これらの中で、少子化対策や労働力の確保は社会的な問題であるとして、働き方の改革が提唱されています。

実現へのキーポイント〜ジェンダーと固定的性別役割分担意識〜

 ワーク・ライフ・バランスを実現する上で、キーワードとなるのが「ジェンダー(社会的性別)」です。ジェンダーとは、生まれついての生物学的性別ではなく、社会通念や慣習の中にある「男らしさ」「女らしさ」といった社会的・文化的につくられる性別のことです。
 ジェンダーという考え方自体は、良い・悪いというものではありません。しかし、性別による固定的役割分担意識(「男は仕事、女は家庭」という考え方など)や性差別・偏見などに繋がっているケース(「男(女)なら…するものだ」「男(女)のくせに…もできないのか」などの考え方)も往々にして見受けられます。
 これらの考え方は社会によって作り上げられたものであり、絶対的な基準ではないのです。誰もが自分らしく生きていく上で、性別により生き方を決められるのは、好ましい状態とは言えません。性別にとらわれずそれぞれを個人として認め、多様な生き方を認め合い尊重することこそ、「ワーク・ライフ・バランス」への重要なステップなのです。

あなたは持っていませんか?固定的性別役割分担意識やジェンダーの偏見

  • お父さん、子どもが通う園や学校の行事(参観会など)に行っていますか?
  • お母さん、地域の話し合いに参加していますか?
  • お茶汲みやコピーは女性の仕事、男性は残業するのが当たり前、と考えていませんか?
  • 「青は男の子の色、赤は女の子の色」と、性別で服や持ち物の色を決めつけていませんか?

※こんなところにも固定的性別役割分担意識
  • 「婦人警官」「女流作家」「女医」という言葉はあるのに、「男性警官」「男流作家」「男医」という言葉が無いのはなぜ?
  • 夫は「主人」、妻は「家内」。妻は夫に従い、家の中にいるべきものなの?

◆「気づく」ことから始めましょう。
 日常生活や言葉の中にも、様々なジェンダーが潜んでいます。新聞や雑誌を読むとき、テレビ番組を見ているとき、ちょっと意識してみましょう。

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この情報に関する問い合わせ先

担当課名 企画部政策企画課企画・土地政策係
電話番号 055-983-2616/FAX 055-976-3155


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