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宮城県議会、遅刻・欠席乏しい緊張感

 4日の県議会予算特別委員会の総括質疑で、首をかしげる場面が2度あった。署名議員に指名されていた2人が姿を見せず、開会が遅れたことが一つ。もう一つは会議中、前日に続き携帯電話が鳴り響いたことだ。
 緊張感の乏しさを象徴する出来事だった。遅刻の2人に、中村功委員長は同日、時間を厳守するよう注意している。
 市民団体「議会ウオッチャー・仙台」が公表した「仙台市議会議員の通信簿」。議員60人を対象に、本会議での議員の態度や一般質問の内容を点数化したものだ。100点満点中、平均は約8点という結果だった。
 かつて、浅野史郎前知事が「日本一」と評した県議会だが、現状で、今回の通信簿を「対岸の火事」と言えるだろうか。
 2日は葬儀出席を理由に議員2人が本会議を欠席。畠山和純議長が厳重注意した。離席や居眠りも目につき「市議会と同じような採点結果になるのではないか」(中堅議員)との声も聞かれた。
 通信簿について、ベテラン議員の一人は「本会議に出て一般質問に立つのは最低限の務め。県議会も厳しく見てもらいたい」と前向きに語る。
 一方、議長経験者の一人は「本会議以外にも、地域での活動や執行部とのやりとりがある。議員の本質が見られるのは、一問一答で議論する委員会での質疑。丁々発止の議論を聞いて判断して」と不満を見せた。
 議員の活動は表に見えにくいことが多く、客観的な評価に反映されないことも多い。それでも、議員の主戦場はやはり、緊張感に包まれた議場であってほしい。
 予算特別委員会の分科会審議が4日に始まった。8〜10日は六つのグループに分かれ、2011年度一般会計当初予算案をつぶさに吟味する。執行部とのやりとりで、議会側が何を引き出し、どうより良い姿に結び付けていくのか。4月の県議選を前に、議員の質を見極める最後のチャンスだ。
(報道部・田柳暁)


2011年03月07日月曜日


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