福岡市で、九州電力の会長の自宅の車庫の一部が爆発物で壊され、大手ガス会社の社長の自宅でも手りゅう弾のようなものが見つかった事件で、警察は、いずれも指定暴力団、工藤会による犯行とみて、北九州市にある本部事務所などを捜索しました。
捜索を受けたのは、北九州市にある指定暴力団、工藤会の本部事務所や会長の自宅などで、このうち本部事務所には、7日午前、捜査員およそ60人が入りました。この事件は、5日、福岡市にある九州電力の会長の自宅で、車庫のシャッターの一部が爆発物で壊されているのが見つかったほか、大手ガス会社「西部ガス」の社長の自宅の玄関前で手りゅう弾のようなものが見つかったものです。警察は、手口などからいずれも工藤会による犯行とみて、九州電力の会長の自宅に対する器物損壊などの疑いで捜索を行ったもので、関係資料などを押収しました。これまでの調べによりますと、九州電力の会長の自宅で爆発物が爆発したのは5日の午前4時ごろとみられていますが、その直前に、現場付近を走る不審なバイクが近所の防犯カメラに映っていたことが分かりました。さらに、西部ガスの社長の自宅付近でも、同じ時間帯に不審なバイクが防犯カメラに映っていたということです。警察は、工藤会が企業トップの自宅を同時に狙ったとみて、防犯カメラの映像を分析するなど捜査を進めています。