マー君　雨で大収穫　統一球は濡れると滑るんだぁ

　雨の中で投げたかいがあった。楽天の開幕投手候補の田中の２度目のオープン戦登板。あいにくの雨で、自責ゼロの３イニング３失点だったが、ぬれた状態の統一球のくせを把握した田中は「こういう天気になるのが分かっていたので、投げておきたいという気持ちがあった」と収穫を強調した。

　コントロールに四苦八苦した場面もあったが、それこそが一番の収穫。統一球はよく曲がるとされるが、それは好天時。革のなめしがこれまでと異なる統一球が、雨天の時にどうなるのかが分かった。スライダー、スプリットフィンガードファストボール、チェンジアップなどあらゆる球種をチェック。「雨でぬれると、ボールが去年以上に滑る。たぶん革の性質では。何らかの対処法を考えていかないといけない。シーズン中でなくて良かった」

　雨脚が強くなった２回に、自らの悪送球でピンチを招き、暴投もあって３点を失ったが、この回から投げたカーブは手応えがあった。ストライクカウントを稼ぐことができて「一つ引き出しができた」と喜んだ。岩隈との開幕投手争いもいよいよ佳境に入る。泣いても笑ってもオープン戦登板はあと２回。「いつ開幕を迎えてもいい状態まで上がっている。あとはゲームの感覚だけ。いつもやってきたことを確認できればいい」と田中。最後の最後まで星野監督にアピールを続ける。　（鶴田真也）