細川厚生労働大臣は、参議院予算委員会で、夫が転職した場合などに必要な年金の切り替え手続きをしていない専業主婦の救済策について、厚生労働省の担当課長が日本年金機構に実施するよう通知したこと自体、当時、知らなかったことを明らかにしました。
夫が転職した場合などに必要な年金の切り替え手続きをしていない専業主婦の救済策を巡っては「公平性の観点から問題がある」などと批判が出ています。これに関連して、参議院予算委員会で、細川厚生労働大臣は去年12月、厚生労働省の担当課長が日本年金機構に救済策を実施するよう通知したことについて「私は当時、通知は知らなかった。その点については不明を恥じたい」と述べ、救済策の通知が行われたこと自体、当時知らなかったことを明らかにしました。さらに、救済策への批判を受けて、細川大臣が手続きを一時停止すると表明した先月24日以降も年金が支払われるケースがあるのではないかと指摘されたのに対し、細川大臣は「現実には対応が間に合わないので払うことになった」と述べ、一時停止の手続きが間に合わず、年金が支払われるケースもあることを認めました。一方、民主党の平田参議院幹事長は、民主党のマニフェストの見直しに関連して「政権を取って初めて分かった現実もあり、見直してはならないということはない。ただ、見直しはマニフェストの理念や精神をさらに前進させるためのものにすべきだ」と指摘しました。これに対し、菅総理大臣は「マニフェストの中でも、とりわけ子ども手当などは、従来の社会保障のなかで手が薄かった部分であり、何としても実行していくという基本姿勢は変えてはならない。ただ、すべてのマニフェストの実行に必要な財源が確保できるかどうかということも考えて、見直し作業を進めたい」と述べました。