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【大相撲】

安壮富士が八百長を否定

2011年3月6日 紙面から

玄関で取材に応じる安壮富士=伊勢ケ浜部屋で

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 八百長の調査にあたっている特別調査委員会(座長・伊藤滋早大特命教授)に、力士らへの乱暴な調査が問題となってくる可能性が出てきた。5日、一部報道で十両の安壮富士(35)=伊勢ケ浜=と将司(26)=入間川=が新たに実名で報じられたが、このうち安壮富士は聴取で否定したにもかかわらず、委員から頭ごなしに証言を強要されたと“証言”。これが事実なら、脅迫罪にあたりかねないという。

 伊藤座長は14人以外に調査範囲が拡大していることを明かしている。その一人と見られる安壮富士はこの日の稽古後、「2回調査を受けた」と認めた後、「2回目は頭ごなしに『してますね』『認めてください』って言われた。やってないのにそんなこと言われても」と、聴取されたときの様子を怒りと困惑の表情で語った。その際に特別委からは証拠の提示もなく、理由も伝えられなかったという。

 別の力士も「否定しているのに『認めなかったら、こっちとしてはクロと出すので除名ですよ』って言われた。あおってくるような言い方で、逆なでしようともしている」と悔しそうに話す。

 こんな調査方法に対し、元最高検検事の土本武司氏(筑波大名誉教授)は「相撲協会内部の捜査権のない任意の調査は規定がないだけに、調査の言動はより慎重であるべきだ」と警鐘を鳴らす。そして「乱暴な言葉で証言を迫れば、脅迫罪にあたる場合も出てくる。無理なことが行われれば、権限のある取り調べ以上に違法となる可能性は高くなる」と続けた。

 メール解析にも時間がかかり、焦りが出てきているのか。4人の弁護士が委員に名を連ねる特別委。ただ、こんなやり方では力士たちからの反発は免れない。 (岸本隆)

 

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