「試験官、横通らず」、監督不十分か 京大入試投稿
京都大などの入試問題がインターネットの質問サイトに投稿された事件で、京都府警に偽計業務妨害容疑で逮捕された男子予備校生(19)が「試験会場に試験官は5、6人いたが、見回りで自分の横を通ることはなかった」と供述していることが5日、捜査関係者への取材で分かった。京大は「監督は万全だった」と主張しているが、予備校生は自席で頻繁に携帯電話を操っていたとみられ、監督態勢が不十分だった可能性が出てきた。
京大は、受験生40人に対し試験官を2、3人、約300人収容の大教室では10人を配置した。捜査関係者によると、予備校生の座席は前から2列目の左端で、「ばれたら大変なことになると思っていた」と供述している、という。
捜査関係者によると、予備校生は利き腕と反対の左手で文字盤を打ち、文字盤の中央部にある突起物を頼りに素早く打つ練習を繰り返した、という。質問サイト「ヤフー知恵袋」で解答を得る方法は「(ネット掲示板の)2ちゃんねるの大学受験に関するスレッド(書き込み群)で知り、昨秋から使い始めた」とも供述している、という。
予備校生は京大の入試で、文系数学で全6問、英語で和文英訳2問を投稿した。質問サイトの記録では、両科目の試験中、少なくとも21回、問題やお礼をするなど、頻繁に携帯電話を触っていた可能性がある。
府警は5日午前、偽計業務妨害容疑で予備校生を送検した。
【 2011年03月05日 14時52分 】
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