漢検協、池坊理事長を解任 後任に高坂氏
財団法人「日本漢字能力検定協会」(京都市下京区)は5日、臨時理事会を開き、池坊保子理事長(68)の職を解き、同日付で高坂節三(こうさかせつぞう)専務理事(74)を新理事長に選んだと発表した。任期は来年3月31日まで。同協会は理事長交代の理由を「池坊氏は衆院議員としての公務が多忙で、京都の協会本部での業務に制約があるため」としているが、事実上の解任とみられる。取材に対し、池坊氏は「ノーコメント」としている。
漢検協会では2009年4月、当時の大久保昇理事長=背任罪で公判中=らが不透明な取引問題で辞任。弁護士の鬼追明夫氏が理事長となり内部改革を進め、池坊氏が後を継いで10年4月に就任した。
同協会理事長は理事9人の互選で決まる。任期は2年だが、平日に京都で業務に当たることが難しいなどの理由から、交代が提案された。5日の臨時理事会には堀場雅夫・堀場製作所最高顧問ら5人が出席、有馬頼底・京都仏教会理事長が委任状を提出しており、半数を超える6人の賛成で議決された。池坊氏は欠席し、残りの理事2人は棄権した。池坊氏は理事に残る。
高坂氏は元伊藤忠商事常務で、現在東京都教育委員などを務めている。09年5月から同協会理事、10年4月に専務理事に就いた。
この日、同協会で会見した高坂氏は、来年度に向けた課題として、公益事業が税制面で優遇措置を受けられる公益財団法人化の検討などを挙げ、「京都での業務も多くなるため、池坊理事長に退いていただき、私に理事長職にあたれ、と提案された。漢検の発展のために微力を尽くしたい」と述べ、現在は東京在住だが早急に京都に拠点を移すとした。
【 2011年03月06日 09時27分 】
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