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【三重】給食批判本に松阪市抗議2011年2月15日
「学校給食と子どもの健康を考える会」代表の管理栄養士・幕内秀夫さん(57)が書いた「変な給食」(ブックマン社)に、問題事例として取り上げられた松阪市が「懸命に働く給食職員を愚弄(ぐろう)する」と出版社や著者の幕内さんに抗議した。幕内さんは「税金を使って食育に取り組んでいるとは思えない」と反論、互いの反発が強まっている。 「粗食のすすめ」の著者としても知られる幕内さんの「変な給食」は2009年12月出版。全国の給食73点を取り上げている。 松阪市の公立小学校24校で4年前に出された給食も掲載。「生クリームサンド・焼きそば・牛乳」という献立について、ソース味の焼きそばと甘い生クリームやフルーツの組み合わせのおかしさなどを指摘。「ひどい献立ベスト6」に挙げ「こんな給食が通用するようでは、健康問題や食育問題は語れませんよ」と記してある。 松阪市教育委員会はことし1月、「献立の日付が間違っている」「盛りつけ方が異なる」として「事実誤認と現実歪曲(わいきょく)に基づく記載で、職員を愚弄する」と抗議する文書を、幕内さんと出版社あてに送付した。 これに対し、幕内さんらは指摘された誤りは認め謝罪した上で、「日付や盛りつけの違いが、どうして職員の愚弄につながるか理解に苦しむ」と反論を付した手紙を返送した。山中光茂市長は「栄養素的にはまったく問題ない。現場を見ていない無責任な本で、強く抗議していく」と語気を強め、市教委と共に再抗議する構え。
幕内さんは、本紙の取材に「松阪市の抗議はあまりに細かなこと。私は組み合わせの異常さを訴えている。指摘を受け止め、給食を見直さないのは残念」と話す。市側の抗議文や幕内さんの反論は4月に刊行予定の同書の続編に掲載する予定で、「読者に判断してもらいたい」としている。 (石原猛) PR情報
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