JRマークは日本語じゃないので脇においておくが、ともかくそうしたニッポン=クールの風潮にあやかったのか、スズキのイタリア法人スズキ・イタリアが2011年2月22日、面白い特別仕様車を発売した。
ずばり「スズキ・スイフト サムライデザイン」だ。
2010年に投入された欧州版「スイフト」の5ドアベースに、日本海軍旗をモチーフにしたデザインをルーフとミラーに加えたものである。Cピラーにはプラックアウトが施され、「武者」という白文字の漢字デカールが貼られている。そしてサイドシルとテールゲートには「samurai design」であることを示すサインが加えられている。
そもそも「samurai」は長年にわたる「スズキ・ジムニー」の海外名で、イタリアでもスペイン・サンタナ社製のSJ型ジムニーを2000年代初頭まで「サムライ」の名で販売していた。さらにスズキのイタリア法人は、
2010年11月にもジムニーの40周年記念仕様車に日の丸を思わせるロゴを用いた。だが、今回のサムライデザインは企画・インパクトにパワーアップしている。
昨今は「MINI」や「シトロエンDS3」の登場により、ルーフに派手なデカールを貼ったクルマがヨーロッパの若いドライバーの間でちょっとしたトレンドになる気配がなきにしもあらずだ。
そうしたなかで、スイフト サムライデザインは、MINIやDS3に充分張り合える迫力である。ボクなどは、ライバルメーカーの人でもないのに「なんで今までこのアイデアを思いつかなかったのだろう」と悔しくなる。
さらに泣けるのは、2011年3月末までは標準仕様と同じ価格で提供するということだ。ちなみに欧州におけるスイフトは、スズキ・ハンガリー工場製である。