NHK京都府のニュース 京都放送局
京大の監督態勢に批判の声も
大学入試の問題が試験中にインターネットの質問サイトに投稿された事件で、仙台市の予備校生が逮捕されたことについて、京都大学には、3日の午後から4日午後4時までに電話やメールで125件の意見が寄せられ、大学の試験会場での監督の態勢に問題があったのではないかという批判的な意見が多いということです。
京都大学によりますと、意見の内容は、「大学の試験会場での監督の態勢に問題があったのではないか」という批判の声が多いということです。
また「受験生のカンニング行為に対しては大学が合格を取り消せば済む話ではないか」という声も多く寄せられているということです。これについて京都大学では、「大多数の受験生を不安に陥らせないために厳正に対処すべき問題だと考えている」と話しています。
ことしの京都大学の入学試験で英語を受験したのは8136人で、会場は110の部屋に分かれ、大学の教職員およそ400人が試験監督をつとめました。
大学では受験者数が▼40人程度の教室では2人から3人の監督を配置し、▼300人程度の大きな教室では10人ほどの監督を置きました。
教室の大きさに関わらず、受験生と受験生の間には1人分のスペースを空けて席が決められています。携帯電話については電源を切ってかばんに入れ、そのかばんは教室の前や後ろ、それに通路側の足元などに置くように指示しました。試験監督は、必要に応じて会場を見回ることになっています。
試験会場の監督態勢について京都大学の松本紘学長は3日の記者会見で、「試験監督はきちんとやっております」と述べた一方で「従来の試験の中では、態勢は万全だったが、万全の態勢をかいくぐるような不正があったのならばしっかりと対応する方法を考えていきたい」と述べました。
大学入試の問題が試験中にインターネットの質問サイトに投稿され、仙台市の男子予備校生が逮捕された事件について、京都大学の学生の受け止め方はさまざまです。
教育学部の女子大学院生は、「入試は緊張した雰囲気の中で行われ、試験監督も頻繁に巡回しているので、携帯電話を使ってカンニングをするなんて、考えられない。入試は公正に行われるという前提で成り立つ。受験生と大学の信頼関係が崩される事件で、一番ショックだ」と話しました。
一方総合人間学部の女子大学院生は「試験監督が巡回しているといっても、人の目なので、不正を防ぐことが確実に出来るとは言えない。今の受験生は、携帯電話を巧みに使う世代なので、電波を遮断する機器を使うなどの対応が必要ではないか。ただ何が何でも合格したかったという気持ちは理解できるし、追い詰められていたのではないか」と話していました。
また法学部4年生の男子学生は、「試験監督の強化には限界があるし、受験生のモラルを高めるしかない。未成年だし、逮捕はやりすぎだと感じる。不正はあってはならないことだが、合格を取り消せば済む話ではないか」と話していました。
03月04日 21時06分
京都府のニュース
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