2011年3月5日3時7分
大相撲の八百長への関与を認めている3人の力士らが、日本相撲協会の特別調査委員会(座長=伊藤滋・早大特命教授)の聞き取りに対し、疑惑が持たれている14人のほかに数人の具体的な力士名を挙げ、「八百長にかかわった」と話していることが4日、わかった。関与が疑われる力士らは、計20人を超える可能性が出てきた。
八百長問題では、竹縄親方(元幕内春日錦)、十両千代白鵬、幕下恵那司が協会に関与を認めている。関係者によると、この3人は調査委のこれまでの事情聴取に、自分らを含め携帯電話のメールで名前が挙がった14人のほかに数人がかかわっていると証言したという。
八百長関与が疑われる力士の数については、伊藤座長もこの日、国技館であった調査委の会合後、報道陣に対し「(関与が疑われる)グレーはたくさんいる」と述べ、さらに増える可能性を示唆した。調査委は、14人以外に名前が挙がった力士らについても、今後さらに詳しく事情を聴くなどして調べを進めることにしている。
一方、調査委が力士ら10人から提出を受けた携帯電話のうち、専門業者に解析を依頼している数台について、伊藤座長は「(解析作業に)まだ1カ月以上かかる」との見通しを示した。伊藤座長は「携帯電話で出てくる事実が一番重い。なるべく携帯に固執したい」と述べた。