肺がん治療薬「イレッサ」の副作用を巡る訴訟の和解勧告に、日本医学会の高久史麿会長が「懸念」を表明する見解を発表した際、厚生労働省が事前に文案を作成し提供していた問題で、同省は3日、小林正夫政務官を責任者とする検証チームを設置した。提供の経緯や他の学会への働きかけの有無などについて調査を進める。
同日行われた「薬害イレッサ問題の解決をめざす民主党議員の会」で同省側が明らかにした。検証チームのメンバーが他に足立信也・前厚労政務官、同省監察本部外部有識者の柳志郎弁護士の計3人とされたことについては、議員から「厚労省に関係がある人ばかりで客観性が保てない」との指摘が相次いだ。【佐々木洋】
毎日新聞 2011年3月3日 20時38分