事件【主張】入試投稿犯の逮捕 善悪の判断忘れてないか+(1/2ページ)(2011.3.4 02:52

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【主張】
入試投稿犯の逮捕 善悪の判断忘れてないか

2011.3.4 02:52 (1/2ページ)

 インターネット上で入試問題の回答を募る前代未聞の不正を行ったのは受験生の男子予備校生(19)と分かり、偽計業務妨害の疑いで京都府警に逮捕された。

 最も大切な入試の公正さを損なった結果は悪質、かつ重大で、捜査当局が予備校生を未成年でも逮捕し、厳しい姿勢で臨んでいるのは当然だ。多くの大学でまだ入試は続いており、同様の不正が二度と起こらないよう迅速に対応する義務もある。

 予備校生は「合格したくて1人でやった」と容疑を認めているという。詳しい手口や動機は今後の捜査を待ちたいが、入試問題の投稿では、質問サイト「ヤフー知恵袋」で答えを募り、回答には丁寧にお礼メールまで書いていた。最低限の礼儀はあるようだが、最も大切な「善悪の基本認識」は欠けているというほかない。

 多くの大学で監視態勢を見直すなど甚大な被害がでた。不正行為による合格はもちろん取り消される。偽計業務妨害罪は3年以下の懲役か50万円以下の罰金に処せられる。けっして軽くない犯罪だ。本人は「だれにも見つからないのでは」との軽い気持ちだったろうが、到底、許されない行為だ。

 ネット時代で新手のサイバー犯罪は増えており、警察とサイト運営会社、携帯電話会社などが緊密な連携を取ることができた意義もまた小さくない。事件発覚から1週間を切るスピードで被疑者を確保した点は評価したい。

 全く新たな犯罪手口であり、他にも類例がなかったかどうかの調査も必要だろう。

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