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【静岡】

宇宙機構が月面探査ロボの走行実験 浜松・中田島砂丘を快走

2011年3月3日

中田島砂丘を月面に見立て走行実験が行われた「軽量走行ローバ」=2日午後、浜松市南区中田島町で(斉藤直純撮影)

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 宇宙航空研究開発機構(宇宙機構)が2日、月探査に近い将来投入する月面ロボットの試作機を浜松市南区の中田島砂丘で走らせ、性能を試した。開発担当者は「想定した通りの順調な走り」と満足そうな表情を見せた。

 実験したのは月面ロボット「軽量走行ローバ」(縦横80センチ、高さ50センチ、重量16キロ)と、東工大と共同開発したクレーター内探査ロボットモデル「Tri−Star4(ローマ数字の4)」(縦横180センチ、高さ70センチ、重量約40キロ)。中田島砂丘は傾斜が最大40度ほどと条件が月と似ていることから選ばれた。

 実験では、宇宙機構職員がシャベルで掘った直径5メートル、高低差最大50センチのクレーターに模した穴を乗り越えられるかや、傾斜を登り切れるかをテスト。将来、走行制御プログラムを作る上で基礎となる速度とパワー配分のデータも取った。

 月の内部構造を探る地震計設置などが任務となる「軽量走行ローバ」は2015年ごろ、岩石サンプル収集ができ転倒しても起き上がれる「Tri−Star4(ローマ数字の4)」は20年代の投入を目指す。

 宇宙機構月・惑星探査プログラムグループの西田信一郎研究開発室長は「傾斜のきつい場所で軽量走行ローバの車輪が大きく傾くなど改善点が見つかったが、全体では地形にフィットした思った通りの走りが見られ安心した」と話していた。

 

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