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【プロ野球】

雪の札幌 佑0封デビュー スライダーも解禁

2011年3月3日 紙面から

日本ハム−ヤクルト 2イニングを無失点に抑え、捕手大野(左)と笑顔でタッチする日本ハムの斎藤=札幌ドームで(佐藤哲紀撮影)

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 プロ野球の注目ルーキーが勢ぞろい。日本ハムの斎藤佑樹投手(22)=早大=が2日、ヤクルトとのオープン戦(札幌ドーム)で本拠地初登板し、2イニングを1安打無失点。巨人−西武(東京ドーム)では斎藤と同期入団の沢村拓一投手(22)=中大=と大石達也投手(22)=早大=がそろって先発。沢村は4イニングを1安打無失点とほぼ完璧な内容で抑え、大石は2イニングを無失点だった。

 朝から雪が舞う北の大地。しかし、札幌ドームは斎藤の名がコールされた瞬間、熱くヒートアップした。待望の本拠地初登板。予定より1イニング早い5回からの登場にも全く動じない「背番号18」。1万6805人の地鳴りのような歓声の中、マウンドに向かった。

 最大の見せ場は6回だ。早大の先輩である青木、田中との対決。まずは1死二塁と得点圏に走者を置いて青木。投手としての本能に火がついた。「抑えたい!!」。真っ向勝負を挑んだ。2ボール1ストライクからの4球目。選んだのは外角低めへのツーシーム。絶妙のコースに決まった球は遊撃ゴロに変わった。田中浩にも攻めていく。フルカウントから内角へこん身の直球。この日最速の144キロを記録し、二塁ゴロに。稲門の先輩2人をなで切りにして、自信が生まれた。

 「どこに投げればどう打ってくるというのは分かってきた。青木さんの時はキャンプで練習した外角低めのコントロールを意識した。外角低めならゴロ? そうですね」。顔にはさすがに安堵(あんど)の笑みが浮かぶ。青木は昨年209安打。田中もセ界きっての巧打で鳴らす2番打者。先輩でもあり「投げづらい印象はありました」と斎藤。でも、窮地に強いのが真骨頂。打たれたくないという闘志でオーラをはね返した。

 前回登板で封印していたスライダーも解禁、本拠地の初登板を両親に見てもらおうとチケットを用意し、親孝行にもなった。父の寿孝さんは「いろんな面で楽しくなってきているんじゃないかな」と目を細めた。

 もっとも課題がなかったわけではない。青木への初球の前には、けん制球でプロ初のボークをとられ、梨田監督からは「今日は球が高かったし、スライダーは低すぎた」と“プチ”ダメ出しもいただいた。しかし、本人は「直球はよくなっているかなというのはある。指にかかる感じがしてきた」と手応えも感じる。次の登板は3イニングを予定している6日の巨人戦(札幌ドーム)。球界の盟主にも真っ向勝負を挑んでいく。 (川越亮太)

 

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