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文化

西播磨でイベント計画 岡本太郎さん生誕百年  

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岡本太郎さんの作品の前で、活用策について話し合う住民ら=姫路市夢前町護持

岡本太郎さんの作品の前で、活用策について話し合う住民ら=姫路市夢前町護持

 大阪万博の「太陽の塔」や「芸術は爆発だ」の流行語などで知られた芸術家、岡本太郎さんが26日、生誕100年を迎えた。全国で多くの記念事業が展開され、岡本さんの野外彫刻が多く残る西播磨でも住民らが記念イベントを計画。メディアからの取材も相次いでおり、「岡本芸術」への注目が集まっている。

 川崎市岡本太郎美術館によると、同館所蔵以外の作品が全国約70カ所に約140点ある。兵庫県内には彫刻が5点あるが、うち4点は姫路、たつの市に集中し、除幕式には本人が足を運んだ。ほかにレリーフ1点が西宮市大谷記念美術館に所蔵されている。

 姫路市北部、夢前町の住宅街バーズタウン。「若い泉」と題したアルミ製のモニュメントを所有する地元自治会が、生誕100年の記念イベントを計画している。

 「若い泉」は、この住宅街を開発した会社が岡本さんに制作を依頼し、1974年に完成。ほおづえをついた顔が水を吐き、手前の池から噴水が上がった。

 しかし、やがて噴水のポンプが壊れ、いたずらも相次ぐように。岡本さんの作と知らない住民もおり、保存の機運を高めようと、池を花壇に整備し、年内にイベントを行うことを決めた。

 東恒夫会長(67)は「モニュメントを地域の宝物と感じている住民も多い。住民の手で大切に守りたい」と力を込める。

 金箔(きんぱく)張りのブロンズ像「撩乱(りょうらん)」が立つホテル・シーショア御津岬(たつの市御津町)には、テレビや雑誌の取材が相次いでいる。

 岡本さんに師事した建築家山本良介さん(68)=大阪府摂津市=がホテルの設計監理を担当した縁で90年に設置され、ホテルのシンボルとして輝き続けてきた。岡田一彦支配人(57)によると、生誕100年を機に、写真を撮りに来る観光客も増えているという。

 書店もブームを後押し。姫路市のジュンク堂書店姫路店は15日から記念フェアを実施し、約30種類の書籍をそろえる。岡本さんの言葉を扱った本などがよく売れているという。(姫路支社・大島光貴)

 岡本太郎 1911年、漫画家岡本一平と、歌人・小説家かの子の長男として川崎市に生まれる。両親とともに渡欧後、パリでピカソらに影響を受け、戦後日本で、前衛芸術活動を開始。大阪万博のシンボル「太陽の塔」をはじめ、伝統や既成概念を否定する作品を数多く残した。96年に亡くなるまでユニークな語録や生き方が人気を集めた。

(2011/02/26 18:02)

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