花粉症の時の目薬
テーマ:花粉症
先週は比較的暖かな日が続きましたが、
関東地方は今晩雨が降るかもしれないらしく、
今週は少し寒くなりそうです。
花粉症関連の商品が続々と並び始めていますが、
一つのメーカーでも数種類の製品をだすのが
当たり前になっているため、
店頭にはかなりの数の花粉症向け目薬が陳列されており、
同じブランド同士の比較ならまだしも、
ほかのメーカーの製品と比べると
どう違うのかよくわからないことが多いと思います。
今回はそんな花粉症向け目薬をおおまかに
分類したいと思います。
1.第一世代抗ヒスタミン薬がメインのもの
ロート製薬 アルガード、アルガードS
参天製薬 サンテALクールⅡ
などが代表的な製品で、様々なメーカーから発売されています。
第一世代抗ヒスタミン薬であるクロルフェニラミンマレイン酸塩を
主成分に配合した製品です。
この成分はすでに起きているアレルギー症状を抑え、
かゆみを素早く抑える効果があります。
そのため、花粉症だけでなく、目にゴミが入ったときなど
一時的な目のかゆみにも使えます。
最も昔からある製品で、
その分各メーカーによって差別化のために
いろいろな成分を同時に配合したり、
清涼感の強い製品や逆に刺激のない目薬など、
様々な製品があります。
価格も最も安く、有名ブランドの製品でも300円台くらいだったり
PB製品ではさらに安かったりします。
メーカーによって成分は違いますが
目の充血をとるための血管収縮剤や
炎症を抑える抗炎症成分が一緒に配合されています。
2.クロモグリク酸ナトリウムを配合しているもの
ロート製薬 ロートアルガードST点眼薬(銀のアルガード)
第一三共 エージーアイズシリーズ
バイシン アルメディモイスト
などが代表的な製品です。
このクロモグリク酸という成分は、
すでに起きている目のかゆみを止めることはできませんが、
これから起きるアレルギー反応を起きにくくする、
つまり、これから目がかゆくなるのを防ぐ、
という作用があります。
そのため、症状が落ち着いているときもきちんと使っていれば、
かゆみを起きにくくすることができます。
お医者さんでもらうインタール点眼液という薬と同じ成分ですが、
OTC薬に配合されているのはその半分の濃度になっています。
また、お医者さんで処方されるときは症状が出る前から
予防のために使うように指導されるのが一般的ですが、
OTC薬の場合症状が出始めてからでないと使えないため、
すでに起きているかゆみを抑えるために1.にも入っている
クロルフェニラミンを配合している製品がほとんどです。
各製品により、ビタミンなどそのほかの成分が配合されています。
3.2の製品にさらにプラノプロフェンを配合した製品
ロート製薬 ロートアルガードクリアブロック(金のアルガード)
武田薬品 マイティアアイテクトアルピタット
プラノプロフェンは非ステロイド系抗炎症薬と呼ばれる成分で、
痛み止めの飲み薬としても使われている成分です。
以前はお医者さんでもらうしかなかった成分なのですが、
数年前にスイッチOTCとして一般薬にも配合されるようになりました。
1.の分類の目薬にも抗炎症成分として
アズレンやグリチルリチン酸二カリウムなどが配合されているのですが、
それらに比べ明らかに強力な抗炎症作用があります。
かゆみだけでなく、充血も気になるときにはこちらの方が適しています。
なお、7歳未満の小児には使用できません。
4.ケトチフェンフマル酸塩を配合した製品
ノバルティスファーマ ザジテンAL点眼薬
大正製薬 アイリスアレスト
今までの1から3の目薬と違い、
薬剤師がいないと買えない第1類医薬品です。
第2世代抗ヒスタミン薬であるケトチフェンフマル酸塩のみを
配合しています。
クロルフェニラミンの持つ
すでに起きているアレルギーを抑える抗ヒスタミン作用
と、
クロモグリク酸ナトリウムの持つ
これから起きるアレルギー反応を抑える抗アレルギー作用
の両方の作用を持ち、さらに抗炎症作用もあります。
血管収縮剤など余分な成分を配合していないため、
ある程度長く使うことの多い花粉症に適した製品となっています。
症状が出始めてなるべく早めの段階から使う方が
効果が高くなります。
なお、1歳未満の小児には使用できません。
また、目の周りについたままにしておくと
皮膚のかゆみや腫れを引き起こすことがあるので、
よく拭いてください。
大きく分けるとこの4タイプなのですが、
とりあえず目がかゆいのを抑えるのなら1、
花粉症の症状が出始めてからすぐに使い始めて
きちんと続けられるなら4
がおすすめになります。
2は、微妙な位置づけの製品で、
とりあえず早くかゆみを抑えたいけどこれから起きる
かゆみも何とかしたい、というような感じの方向けになります。
3は、2を使ってるが充血や目の腫れぼったさがつらいときに
一時的に使う、というのが正しいような製品になっています。
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