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文化財「西岡家住宅」 修復完了で一般公開 塩田町 | ||
3年がかりの修復工事を終えた佐賀県嬉野市塩田町の国重要文化財「西岡家住宅」が29日、一般公開された。参加者は、大きな柱や梁(はり)が際立つ威風堂々とした家構えや、精巧な装飾が施された書院造の座敷などを見学。記念式典もあり、住民総出で「地域の宝」の再生を祝った。
西岡家は陶磁器原料の陶石が運び込まれる川港として栄えた塩田津の豪商。住宅は江戸末期の約150年前に建築されたと伝えられている。水害などの被害を受けたため、2008年から半解体して復元作業を進めてきた。
一般公開には約100人が参加。漆塗りの天井や柱、豪華な装飾のふすま絵などを見て当時の塩田津の繁栄に思いをはせた。式典では谷口太一郎市長が「全国に塩田の素晴らしさを発信し、地域活性化の拠点にしてほしい」とあいさつ。西岡家当主の西岡瑛子さん(75)は「伝建地区である塩田津の町並みをつくる一つとして次の世代に引き継ぐ努力をしたい」と話した。
記念シンポジウムもあり、文化庁や修復に携わった文化財建造物保存技術協会の担当者らが修復のポイントや同住宅の歴史的価値などについて講演した。 |
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2011年01月29日更新 |