2011年1月21日 20時15分 更新:1月21日 20時27分
国立感染症研究所は21日、16日までの1週間のインフルエンザ患者報告数がすべての都道府県で増えたと発表した。26県で1医療機関当たりの患者報告数が10人を超え、流行が本格化してきた。各自治体は注意報を発令し、手洗いとうがいの徹底を呼びかけている。
研究所は、全国約5000の医療機関を対象に患者数の定点観測を実施している。
それによると、10~16日に報告された患者数は5万9832人と前週の2.4倍に急増した。1医療機関当たりでは12.09人だった。都道府県別にみると、沖縄が55.26人と最も多く、次いで佐賀27.87人、福岡24.81人と九州地方での拡大が目立っている。また、検出されたウイルスの種類は、昨年流行した新型が87%だった。
一方、今季の患者数は78万人と推計。昨季の患者数が少なかった20歳以上が過半数を占めているのが特徴で、免疫を持っていないのが背景とみられる。死亡は60歳以上を中心に22人に上っている。【藤野基文】