2011年1月21日 15時44分 更新:1月21日 16時19分
沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突とビデオ映像流出事件で、東京、那覇両地検は21日、国家公務員法(守秘義務)違反容疑で書類送検されていた第5管区海上保安本部の一色正春・元海上保安官(44)=退職=と、公務執行妨害容疑で逮捕、送検された後に釈放された中国人船長を、それぞれ不起訴処分(起訴猶予)としたと発表した。これにより一連の事件の捜査は終結した。
昨年9月7日、尖閣諸島沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突、翌8日に漁船の中国人船長が公務執行妨害容疑で逮捕されたが、那覇地検は勾留中の25日、日中関係への影響などを考慮して釈放した。
11月には動画投稿サイト「ユーチューブ」に事故の映像が流出。警視庁は「自分が投稿した」と名乗り出た一色元保安官を12月22日、国家公務員法違反容疑で書類送検した。元保安官は同日、停職12カ月の懲戒処分を受けて退職していた。