公開日:2011.03.01
負債総額が原則30億円以上の倒産企業および信用変動企業を掲載。
(株)ナチュラルグループ本社 | [東京] 健康食品販売 |
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再度の資金ショート / 負債総額 約64億9800万円
TSR企業コード:29-087495-5
1月31日に資金ショートを起こし、動向が注目されていた(株)ナチュラルグループ本社(品川区東五反田1-11-9、登記上本社:港区芝3-15-5、設立48年7月23日、資本金4億9460万円、橋本幸雄代表ほか1名、従業員140名)は3月1日、債権者向けの説明会を開催した。
席上、橋本幸雄会長が2月28日に再度の資金ショートを起こしたことを明らかにした。今後は「3月最終週を目処に債権債務を取りまとめ、改めて債権者説明会を開催し報告する」と説明している。現状では法的手続は予定していないという。
負債は約64億9800万円(平成22年3月期決算ベース)。なお、会社側では「一般債務ほか15億円、未償還のブラジル酵素オーナーシップ(預託金)10億円など」と概要を説明しているが詳細は不明。
同社は昭和48年7月、(株)ナチュラルウエアーとして設立。自然食品、健康食品を販売し、傘下に代理店を組織して規模を拡大してきた。「アニュー」の店名で直営店及び代理店を全国に350店舗展開(21年7月現在)。無農薬野菜や健康食品などを店舗で宣伝講習販売するほか、会員へのネットワーク販売も行い、平成14年3月期は年商232億9900万円をあげていた。
その後、効率化を目的に店舗の削減を進めるとともに地域毎に関連会社を設立して店舗を各社に譲渡、年商は72億8600万円(19年3月期)に大きく減少していた。
22年3月期は年商165億800万円に回復したが、売上の中心だったネットワーク販売が不振で収益が悪化。一方、ブラジルにある農園の設備投資として高利回りの「ブラジル酵素オーナーシップ制度」をスタート、代理店や後援会に資金協力を求めていたが、予定通りに償還が進まず会員や代理店からの信用を失う事態に陥っていた。
悪化した資金繰りを改善するため、本社ビルを売却したほか、平成22年夏にはネットワーク販売部門を関連会社の(株)ジャパンバイオ研究所へ売却するなど各種リストラを進めていた。しかし、ネットワーク販売部門の売上が無くなり、宣伝講習販売の売上だけで資金繰りは限界に達し、1月31日に資金ショートを起こしていた。
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